「この夏、どこか行った?」

8月末のある日、こんな質問をされた私は心の中でこう叫んだのです。

「会社以外、どこにも行っていなーーーい!」

秋の訪れを感じる今日この頃、外出を控えなければいけないことはわかっているものの、夏のイベントに対する寂しさがふつふつ。花火、お祭り、ビアガーデン、海、BBQ……当たり前と思っていた日常が、今は遠い世界です。

少しでも夏を楽しみたい……自粛の範囲内で! 

毎月1のつく日は、ステキなぼっちの日。今回は「ひとり浴衣で1日過ごす」です。

【なんでもない日に浴衣で出勤】

「よし浴衣を着よう!」とクローゼットの奥底から2年ぶりに出てきたのは、しわっしわな浴衣。せっかくの浴衣日和、汗だくでアイロンをかけ、なんとか形になったものの、着付けがうまくいかない!

出勤時間が危ういと判断し、近所の美容院に着付けをお願いして、事無きを得ました。

着付けの担当してくれた方に事情を話すと

「着付けの予約なんて2年ぶりで懐かしいわ〜。帯は背もたれにも強い結び方にするわね」

と言われ、なんだかさっそく夏のいい思い出が始まった予感……!

【好奇の目で見られる?】

と、ルンルンに思ったものの、やはりこのご時世「祭りがないのに浴衣を着る女」は目立つようで、普段よりも人に見られる気がします。ちょっぴり苦い罪悪感がある……!

が、しかし! やはり浴衣を着るのは楽しい〜。

背筋を伸ばして小股歩き、袖が汚れないように気を使い、襟元が乱れていないか確認し……この感じが夏を思い出して懐かしい。洋服のほうがトイレも楽だし、着心地もいいけど、「浴衣を着る」というイベントを内心ワクワク楽しめている自分もいるのです。

【デスクワーク、問題なし】

私の会社は現在、私以外は基本的にテレワーク。私は育休明けにより出社が義務とされているので、誰もいないオフィスで仕事をしています。

誰もいないオフィスで浴衣で作業してみると……意外と長時間のデスクワークも問題なく仕事できる。営業のように歩き回ることもないので、普段と変わらず作業ができました。これは意外とアリなのかも?

【浴衣、夏を届けてくれた!】

浴衣を着たことで、誰かに会いたくなるなぁ〜と思ったものの、いつも通りそのまま直帰。

パートナーにも友人にも同僚にも見てもらえないまま浴衣姿が終了するのは少々寂しい気もするけど、夏を少し楽しめたのでヨシ! ビバ自己満足! 汗だくの浴衣を脱ぐのも、なんだか懐かしいと思いつつ洗濯機に放り込んで終了です。

あぁまたやりたいな、今度はちっとも着ていない結婚式のお呼ばれドレスで会社に行こうかな〜と思ったのでした。

・ひとり浴衣出勤
孤独度:★★★★
快適度:★★
ワクワク度:★★★★★★

撮影・執筆:百村モモ
Photo:(c)Pouch