この世界に映画が登場した当時、映像に音をつける技術がなかったことから、その時代の映画は現在では「無声映画(サイレント映画)」と呼ばれています。

劇中の音楽はオーケストラやバンドによる伴奏で行われていたほか、日本ならではの「活動弁士(弁士)」という文化も誕生!

そんな無声映画の魅力に触れる上映企画「サイレントシネマ・デイズ2024」が開催されます。当時にタイムスリップした気持ちで名作映画を堪能してみない?

【作品ラインナップ】

独立行政法人国立美術館が運営する、日本で唯一の国立映画専門機関である国立映画アーカイブの恒例企画「サイレントシネマ・デイズ」。

2024年5月14日から5月19日まで東京・中央区にある国立映画アーカイブの2階、長瀬記念ホール OZUにて開催される、音楽や弁士の語りと共に無声映画の魅力を体験できるプログラムです。

今回は、フランス、アメリカ、ドイツ、ソ連、中国、日本から集めた6プログラム11作品を上映します。上映される作品ラインナップはこちら!

①「マックス・ランデー短編集」(フランス)
『マックスの紳士賊』『マックスの近視眼』『マックスと規那入り葡萄酒』『マックスの舟遊び』『マックスと犬』『マックスとピアノ』
※伴奏付上映の回は5月18日17時(伴奏:長谷川慶岳さん)

②『シヴィリゼーション』(アメリカ)
※伴奏付上映の回は5月16日19時(伴奏:小林弘人さん)

③『朝から夜中まで』(ドイツ)
※伴奏付上映の回は5月18日13時(伴奏:天池穂高さん)

④『江戸怪賊傳 影法師』(日本)
※弁士・伴奏付上映の回は5月17日19時(弁士:片岡一郎さん、伴奏:上屋安由美さん)

⑤『新バビロン』(ソ連)
※伴奏付上映の回は5月19日13時(伴奏:湯浅ジョウイチさん、鈴木真紀子さん)

⑥『スポーツの女王』(中国)
※伴奏付上映の回は5月15日19時(伴奏:田ノ岡三郎さん)

サイレント映画伴奏の経験が豊富なピアニストたちが日替わりで登場するほか、阪東妻三郎さん出演『江戸怪賊傳 影法師』は弁士付き! 弁士の語りを生で体験できる、またとないチャンスです。

【2つの目玉】

今回の最大の目玉は、世界初の映画スターであり、映画初期の喜劇王と呼ばれるマックス・ランデーの短篇集。

チャップリンをはじめ、のちの喜劇俳優に大きな影響を与えたランデー扮する “ブルジョワ紳士” の笑いに満ちた日常を描く「マックス」シリーズを上映します。

もうひとつ見逃せないのは、ドイツ表現主義映画 『朝から夜中まで』です。世界で唯一、日本でのみ一般公開された幻の作品を堪能できますよ。

【チケットの購入方法】

「サイレントシネマ・デイズ2024」の通常料金は、一般520円、高校・大学生・65歳以上310円、小・中学生100円、障害者手帳を持っている人(付添者は原則1名まで)および国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズは無料です。

チケットの販売方法は次の2種類!

オンライン販売:各上映日の3日前正午から各上映回の開映15分前まで
窓口販売:各上映回の開映1時間前から5分前まで若干数販売(座席選択不可)

オンラインで購入する場合は、国立映画アーカイブHPから「チケット購入」ボタンを選択し、座席と券種を選択。メールアドレスや支払い情報など必要事項を入力し、申し込みが完了したら、メールアドレスにQRコード付きのチケットが届きます。

入場する際には、QRコードを表示したスマホ画面もしくは印刷したものを提示しましょう。ちなみに、申込済みチケットの照会はHPからアクセスできる「申込済みチケット照会」から確認できま〜す!

※外国映画には、すべて日本語字幕が付いています。不完全なプリントや状態の悪いプリントが含まれていることがあります。
※電子チケットには特集名や作品名が表示されません。上映日時のみ表示されます。

参照元:国立映画アーカイブプレスリリース
執筆:田端あんじ (c)Pouch