日本が世界に誇る観光地・京都には、女性を魅了するスポットがたくさん点在しています。歴史ある寺社仏閣をはじめ、和菓子スイーツなどの京グルメ、京雑貨、パワースポットなど。特集『京ぶらり旅』では、京都に20年近く足しげく通うポーチ編集部の女性記者がおすすめのスポットを紹介します。

今回、おすすめとして紹介するのは「京の七口(ななくち)」の1つにあたる鞍馬(くらま)口にあった茶屋の名物「御鎌餅(おかまもち)」を再現した『大黒屋鎌餅本舗』です。
京の七口とは、京都につながる街道の代表的な出入り口の総称。鞍馬口のほか、大原口、三条口(粟田口)、東寺口(鳥羽口)などがあります。

御鎌餅は、鞍馬口にかつてあった茶屋で出されていました。しかしその茶屋はいつしかなくなり、元宮大工だった大黒屋の初代が1897年(明治30年)ごろに再現したのが今の御鎌餅とのこと。

『大黒屋鎌餅本舗』は、鞍馬口通にある上善寺から少し南に歩いた場所にありました。織田信長の本廟があるという阿弥陀寺から路地を西に入ってすぐです。1927年(昭和2年)に建てられたという店構えが歴史を感じさせてくれます。

店の看板商品である御鎌餅(210円)は、その名前の通りに稲を刈る「鎌」の形をしています。豊作や福を取り入れる願いを込めているのだそうです。1個から売ってくれました。

御鎌餅はいまや貴重な「竹皮」に1つ1つ包まれています。ひと口いただくと、黒砂糖の風味がするこしあんがクセになりそうなほど印象深い味わい。餅もやわらかく、上品な食感でとてもおいしかったです。遠方から来るファンがいるというのもうなずけます。

このお店ではもう1つ、栗入りの「でっち羊羹(ようかん)」(840円)もおすすめ。昔ながらのどこか懐かしい雰囲気がするこの町屋、ふと足を伸ばして立ち寄りたいスポットです。

【お店のデータ】

店名: 大黒屋鎌餅本舗
住所: 京都市上京区寺町通今出川上ル4丁目西入ル 阿弥陀寺前町25
TEL: 075-231-1495
営業時間: 8:30~20:00
定休日: 第1・第3水曜日
交通アクセス: 地下鉄「今出川」駅北東約700m