月に見立てた中国の伝統的なまんじゅう『月餅(ムーンケーキ)』。日本国内の中華料理店や、中華街に足を運ぶと見かける、茶色の皮で餡を包んだずっしりと重いあのお菓子です。お馴染みの月餅はどれも茶色っぽくて、オシャレなお菓子とは言いがたいかもしれません。しかし、シンガポールやマレーシア、タイや台湾などの華人が多く暮らす地域ではさまざまなタイプの月餅が販売されており、彩りもフレーバーも豊富。ケーキを選ぶ感覚で、月餅を楽しむことができるのです。なかでも、『スターバックス』の月餅は特におしゃれで、味も抜群!

今回はマレーシアの『スターバックス』に立ち寄り、月餅を購入しました。オリエンタルな柄の箱にヘーゼルナッツ・ラテ味とティラミス味の月餅が2種類が入っており、値段は32.80リンギッド(約1000円)。現地では5リンギッド出せば、きちんとした食事ができることを考えると、月餅1コが16リンギッドもするのはちょっと高い気も。しかしながら月餅は季節品ということもあり、多少高価でも需要があるのです。

ヘーゼルナッツ・ラテ月餅は、封を切ると芳醇なコーヒーの香りが漂い、早くも胃を刺激。餡は蓮の実のペーストにコーヒーを練りこんだものに、刻んだヘーゼルナッツが入っています。皮は『スタバ』のカフェ・ラテの味がしました。ティラミス月餅は、皮がココア味。餡は蓮の実のペーストにコーヒーを混ぜたものと、チーズと緑豆を混ぜたペーストの2層になっており、中華菓子の枠を超え洋菓子のような味わいです。どちらの月餅も、ブラックコーヒーとの相性抜群。月餅って、こんなにおいしかったっけ……?

シンガポールの『スターバックス』では、米粉で作った柔らかい皮にトリュフを蓮の実のペーストで包んだ月餅が以前売られていましたが、今年は残念ながら販売していないようです。エスプレッソ味、ラズベリー味、マカデミアホワイトチョコレート味の3種類があり、どれも絶品。月餅にトリュフだなんて、日本人の私たちにはちょっと想像がつかない組み合わせですよね。日本の『スターバックス』にも、オシャレでおいしい月餅が上陸する日を期待します。

ところで、月餅の取り扱い期間は中秋節(旧暦8月15日)に限られており、中秋節の約1カ月前から当日まで、月餅の販売商戦がヒートアップ。中華圏では、中秋節に親族や知人へ月餅を贈る習慣があり、ホテルやレストラン、カフェなど、さまざまな場所で販売されています。今年は9月22日が中秋節にあたるので、近々中華圏にお出かけ予定のある方は、オシャレな月餅探しをしてみてくださいね。

Written by sweetsholic