渋谷にあるコワーキングスペース「co-ba」を訪れてきました。2011年12月にオープンし、現在入居者は100人を超えているそう。5月に同フロアの上へオープンするシェアライブラリー「co-ba library」も大きな話題になっています。

本日はco-baを運営する株式会社ツクルバの代表取締役・村上浩輝さんからお話を聞いてきました。

■co-baってこんなところ
渋谷新南口から徒歩3分ほど。ビルの5階に上ったところ、外から見るよりも想像以上に広い空間が広がっていました。122平米の空間には最大40席。デスクを移動させると、ワークスペースとは別に40人くらいのイベントを実施できます。広い!

会員として利用している人のことを、co-baでは入居者と呼んでいます。現在100人以上いる入居者は、会社員、フリーランス、起業家など実に様々。平均年齢は33〜34歳くらいで、男性8割、女性2割くらいの比率になっています。平日の方が人が多く、土日はビジター利用(非会員)の人が多いのだとか。

アナログなコミュニケーションができる場へ
内装の設計施工もツクルバ自身で行ったそうで、工夫した点を聞いてみました。「受付がないところですかね。入居者と僕たち運営者との間に壁を作りたくなかったんです。フラットな関係を保ちたい。だから『いらっしゃいませ』とか『ありがとうございます』なども使わないです。僕たちも一入居者としてco-baにいるんです」(村上さん)

壁が全部黒板という懐かしさあふれる素材になっているのも、co-baの大きな特徴です。「跡というか足跡が残っていく感じが好きです」と村上さん。何を書いても良いそう。このデジタルではない雰囲気を通して、アナログなコミュニケーションをしてもらいたいと願っているのだとか。

デスクがすべてつながっていて、枝のようになっているのも気になります。皆が1つの大きなデスクで作業。「スペースの使い方は敢えてこちらでは提示せず、入居者へ委ねています。デスクのすべての場所が、時に個人作業の場として、時にミーティングやブレストの場として機能します。仕事だけでなくて、読書や動画を見ている人もいますね」(村上さん)

co-ba libraryで本が人同士をつなげる
シェアライブラリー「co-ba library」が5月、co-baの上の階に完成します。その空間が作られていく過程を、4月25日の完成まで生中継しています。「完成する前から人を巻き込んで、ファンになってもらえたら」と村上さん。

co-ba libraryには入居者がそれぞれ本を持ち寄り、1000冊程度を収容します。「本棚をシェアするという考え方自体は決して新しいものではないですが、co-baのこれまでのコンテクスト(文脈)があることで、面白い位置づけになるかなと思っています。これまでは運営者の僕らが、入居者同士を紹介することがありました。これからは本がカタリスト(触媒)となって、人同士をつなげる役目ができたら面白いなと思っています」(村上さん)

あるとき誰かが置いていっても良いですかと、co-baに本を置き始めました。そのとき村上さんは「この本、僕も持ってます」と会話が広がるのを見て、本自体がその人の個性を出したり、メディアとしての役割を果たすことを実感したそう。本を通じて入居者同士が、自然とつながり合うことを目指しています。

新たな取り組みも始まっていた
新しい試み「Tokyo Nomad Network」も先月からスタート。co-ba library、partyground、NOMAD NEW’S BASEの各スペースを自由に行き来できる「共通フリーアドレス会員」が新設されました。これからどんどん増えていくこういったスペース同士でのプロジェクトは、今後も気になるところ。

また4月15日から先行募集キャンペーンがスタート予定とのこと。co-baの第3期入居者を20名限定で、またco-ba library限定プランを30名限定で募集するそうです。詳しくはco-baの公式サイトで発表されるそうです。

同時にクラウドファンディグプラットフォーム「CAMPFIRE」での支援を、4月19日まで受け付けています。利用券がお得に購入できるそうなのでチェックしてみて。

自分の「普通」が誰かの「特別」になることがある。ーー村上さんはこう語ります。それぞれが元々持っているスキルは、他の誰かにとっては特別で価値のあることなのだと。co-baは自分から主体的にモノやサービスを作り出したい、発信していきたい、という想いを持つ人が集まっている場所。アツいクリエイティブな気持ちのある人も、co-ba libraryが気になるという人も、ぜひ1度訪れてみてはいかがでしょうか。

(写真、文=池田園子

参照元:co-ba(http://co-ba.jp/)、co-ba library(http://library.co-ba.jp/)、Tokyo Nomad Network(http://tokyo.nomad.to/)、CAMPFIRE(http://camp-fire.jp/projects/view/206

▼室内を色々な方向から見てみましょう▼

▼ソファ席もあります▼

▼部屋の隅にはロッカーを完備▼

▼co-baロゴ入り自販機が。左奥はミーティングスペース▼

▼本がいっぱい▼

▼かわいく書かれたルールは守りたくなります▼

▼黒板には色々なことが書かれています▼

▼運営者の村上さん(左)と中村さん(右)▼