朝日が昇る瞬間も、漆黒に染まる夜も。いつだって空はハッとするような表情をみせてくれるけれど、ことさら表情豊かなのは、夕陽が落ちる、その瞬間なのではないでしょうか。
本日ご覧いただくのは、そんな夕暮れ時の風景を巧く活かした、ありそうでなかった芸術作品。ニューヨークを拠点に活動するフォトグラファー、ビング・ライトさんが手掛けた、微妙な色ニュアンスが美しいステンドグラスです。
作品に名付けられたタイトルは、『Broken Mirror/Evening Sky(壊れた鏡/夕暮の空)』。というわけでみなさん、もうおわかりですね?
そうです、こちら粉々に砕けてヒビが入った鏡に、夕暮れを反射させ撮影した作品なのでございますっ。おおお、この発想は盲点だったわ!
ステンドグラスの要となるヒビこそ人間の手によって作られたものですが、美しさを決定づけているのは他でもない夕暮れ。ということはこれぞまさに、自然が作り出した美の産物。ライトさんてば、実に素晴らしいアプローチを思いつきましたねぇ。
同作品の持つ力によって、割れたガラスに抱くイメージまでもが、ガラリと変わってしまいそう。息をのむほどまばゆいその輝きを、それではじっくりと、ご堪能あれ。
参考元:Bing Wright
執筆=田端あんじ (c)Pouch
▼ためいきものの美しさです……
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