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まぶしげに開く目は、何も見えていないようにも思えるし、ときに全てを見知っているかのように感じることも……生まれて間もない赤ちゃんの目に映る世界は、どのようなものなのか。お母さん、お父さんならきっと気になるはず。

あなたには今どんな風に見えているの? そして、いつから私たちと同じように見えるようになるの? んな疑問に答えてくれるアプリを探していたら、iTunesで発見しましたよ!

「WHAT DO YOU SEE? (あなたには何が見える?)」というこのiPhoneアプリの仕組みは、とてもシンプル。赤ちゃんの誕生日を入力して、ビューボタンを押すと、その赤ちゃんの今現在の視力で写真撮影ができるのです。
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例えば、6月10日生まれの赤ちゃんであれば、7月10日には、生後1カ月の視力で撮影できるということになります。

「来月は? 再来月ならどのくらい見えるの?」と、先のことも気になってしまいますよね? その場合は、実際の誕生日よりも前に生まれたことにして、将来の視力をシミュレーションします。上記の例であれば、誕生日を4月10日に設定変更して撮影すれば、生後3カ月の状態が見えるということになりますね。

【実際に撮影してみると……】

生後1週間。赤ちゃんの顔をのぞきこむお母さんの顔はどんな風に見えているのでしょうか? 実際に撮影すると、赤茶色の湯気の中にぼんやりと人の顔が浮かんでいるように見えます。
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羊水の中ってこんな感じだったのかしら? いえいえ、お腹の中に光は差し込まないのですから、きっとこれだけでも赤ちゃんには驚きの映像なんでしょうね。だから、あんなに泣くのかな? ああ、イヤだね、はじめてのことばっかりでこわいよね。

生後1カ月。1カ月前よりもやや視界は明るくなりましたが、まだお母さんの顔はおぼろげにしか見えません。
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どう? この世界にだいぶ慣れてきたかな? お母さんもあなたとの生活に慣れてきたけれど、睡眠不足でげっそりよ……

生後3カ月。まだ顔の輪郭ははっきりしないものの、かなり明るく見えるようになりました。
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だから、笑うようになったの? そう、この世界には、楽しいものや面白いものがたくさんあるんだよ。

生後6カ月。ほぼ大人が見ているのと、同じくらい見えるようになりました。周囲は明るく、顔の細部もはっきりと見えます。例えば、目であれば、生後3カ月までは黒目部分が一塊に見えていたのが、瞳孔と虹彩の区別がつくくらいに。
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やっと本当の姿のお母さんに会えたね!

【100%正しくはない】

このアプリを開発したのは、デンマークにあるデザイン事務所、Blixt & Dunder。同事務所のDaniel Zanderさんによれば、赤ちゃんの視力をシミュレーションするために使用したデータは、スウェーデンの眼科学研究の権威であるカロリンスカ医科大学と、聖エリク眼科医院の研究をベースにしているものの、「(アプリで見えるものが)100%正しいとは言えない」のだそう。

確かに赤ちゃんによって成長の進み具合は違うでしょうし、そもそも土台となっている研究にしても、言葉を持たない赤ちゃんが相手では限界があることでしょう。赤ちゃんと「この円はどちらの方角が切れていますか?」「うーん、はっきり見えないけれど、右だと思いまちゅ!」なんてやり取りはできませんものね。

また、アプリの機能とは別に考慮しなければならないのは、視力だけでなく、理解力も赤ちゃんと大人では異なるということ。例えば顔ひとつ認識するにしても、髪型や角度が変わっても同じ人物であることを理解できるようになるには、生まれてから数カ月かかってしまいます。このアプリで撮影した生後1週間の写真も、大人なら誰が映っているかわかるかもしれませんが、赤ちゃんには他の人と区別がつかないでしょう。

このように、完全に赤ちゃんの見ている世界を理解をするには限界はありますが、アプリは大きな手がかりになるはず。撮影していると、今、そこにいる赤ちゃんの見ている世界を想像できるだけでなく、「かつて自分自身もそうだったのかな」と、消えてしまったはずの記憶をたどって懐かしくなります。

長い人生で一番と言っていいほど周囲から愛情を注がれる、生後数か月。このかげがえのない時期を写真に残しておきませんか?

参考元:iTunes 
取材・写真・執筆=大井たま (c)Pouch