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お肌の調子がどうも悪い……そうよね、ここのところ恋愛でときめいてないもんね。しかも仕事のしすぎでヒゲまで生えてきた! やだ、これって今話題のオス化ってやつ!? でもでも、やっぱり将来、子どもは欲しいから子宮は冷やさないようにしなきゃ!

今や当たり前のように信じられているこうした知識の数々。でも実はこれ、医学的に見るとぜーんぶ、ウソ!恋愛する・しないで女性ホルモンの分泌量に影響はないし、死ぬほどバリバリ働いたって男性ホルモンは出ないし、ちょっとやそっと腹が冷えたぐらいで子宮の温度は下がらないそう。

こんなふうに、巷で言われている美容や健康に関する都市伝説について、医学的な視点からバサバサと斬ってくれているのが、現役女医・宋美玄さんが書いた『女のカラダ、悩みの9割は眉唾という本。これがホーント、読んでて爽快なんですわー。

ここで本の中で述べられている“女性の体に対する真実”について、改めていくつか抜粋してみましょう。

女性誌が煽る「愛されてきれいになる!」はウソ。どれだけ男性とイチャイチャしても、女性ホルモンの量は増えない。彼氏がいようがいまいが、卵巣は淡々と働いて女性ホルモンを分泌する。

・「オーガニック」「自然派」ブームの昨今だが、体調不良で日常生活に支障をきたしてまで「ナチュラルライフを楽しむ素敵な私」を実践するのは本末転倒。

・冷えは不妊や逆子、難産とは関係ない。「子宮が冷えると……」のたぐいもウソ。子宮は体の中でもいちばん体温が安定したところにあり、手足やお腹がちょっと冷えたぐらいでは子宮や卵巣の温度が下がることはまずない。

・高齢出産は増えているが、「タレントの◯◯さんは45歳で出産した」は超ラッキーなレアケース。妊娠可能な年齢には限りあり、妊娠・出産は思い通りにならないものだともっと知られるべき。

いかがでしたか? こうした都市伝説の多くはマスメディアが作り上げたもの。私たちは世間が作る「女性とはこうあるべき」という価値観や女性像に、知らず知らずのうちに影響されてしまっていることも。情報過多な現代ですが、デマや都市伝説に振り回されず、正しい知識を持って自分のカラダと向き合っていきたいですね。

ちなみに。子宮を大切にするには「冷やすな」ではなく、いったいどうすればいいかというと……? 気になる方はぜひ本書を読んでみて。ピルに思った以上に多くのメリットがあってビックリ! 記者(私)はさっそく今度、処方してもらいに病院に行くつもりです。

参照:『女のカラダ、悩みの9割は眉唾』(講談社+α新書)
執筆=鷺ノ宮やよい (c) Pouch