数年前から流行っている『牡蠣(カキ)小屋』をはじめとしたリーズナブルな牡蠣専門店。軽いブームに至った理由を記者なりに分析したところ、「多くの日本人はカキとかウニとか、主に北海道名物の海の幸が大好きだから!」という結論を導き出しました。
カキの店は既にかなりある。では、次に流行るのは何だ? そう、ウニだ!
しかし、ウニが苦手な人もいるのは事実。
カキが苦手な人もいるが、たいていの理由は「過去にカキにあたってお腹壊したので……」である。ウニでお腹壊した、なんて理由は聞いたことがない。
ではなぜ、ウニが苦手な人がいるのか? 記者の独自調査の結果、その理由は「ウニの独特のエグみがムリ」との回答が100%だった。
ウニのエグみの原因のほとんどは、流通過程で使われる「ミョウバン」という添加物らしい。
つまり! 無添加のウニにはエグみがないに違いない!
ということで! 加工されずに北海道から直送されたウニを安価で食べることができる、高田馬場『利尻うに小屋』に、「東京で食えるウニはウニじゃねぇ!」が口癖の北海道出身の友人と行ってきました! さて、相手の反応は如何に……!?
■ 序うに
お店の場所は、JR高田馬場駅から徒歩5分ほどのところ。しかし、路地裏ゆえ迷う可能性があるので、ナビがあると安心。(記者は迷いました)
お店の入り口も迷います。「着いたー! ここ! 入ろう!」と、道路側に面した店の入り口らしきところを得意げに指差し入ろうとしたら入れず、よく見たら「入口はココじゃなくて右に曲がったトコです」的な張り紙が。
だいぶ恥ずかしかったのですが、お店の方が優しく出迎えてくれたので、恥ずかしさは一瞬で消し飛び、頭の中は一気にウニモード。
魚介(刺身系)には日本酒! ということで、メニュー表のみならず壁にまで地酒のメニューが貼られています。
だけど、お目当てのウニが来るまで地酒は無視してハイボールで乾杯。
名物の「水うに刺し」は1人前で950円。2人前からしか注文できません。正直、「高い!」と思ったのですが……えっと、後述します。
■ 本うに
10分くらい待ったところで、来ました! ウニ!!
店員さんからも説明されたのですが、メニュー表にも「まずは何もつけず、そのあとお好みの味付けを!」(要約)と、食べ方が書かれています。しょうゆに至っては、最後までつけるな、ですって……。
ウニは時期や日によって違うものが出されるとのことで、今回いただいたのは「キタムラサキウニ」。では実食!
な、何なんだこれは!? 私の知っているウニと違う!! エグみ一切なし!! くさみなぞもちろんなし!! 甘くてコクがあって口に入れた瞬間にとろけていく!!!! まるで脂のないフォアグラのようだ!!!!
ついに日本酒の出番! 超辛口の千葉の地酒『不動』と合わせてみたところ……
焼酎に近いくらい甘みのない『不動』とウニの甘みとコクが、1公演で何千万ももらえる超一流指揮者のクラシックオーケストラのようなハーモニーを口内で奏でておられる!
悦に浸っていたところ、北海道出身の友人が口を開きました。
「この店のウニは、そこらへんのスーパーでは売っているウニの味とは違う。東京だけではないけど、流通過程でエグみや苦みのもとのミョウバンが使われるのは、保存の目的もあるけど、実は味を均一にするためなんだよね。とれたてのウニは、そのときどきの味があって、同じ品種でもかなり差がある。だから、箱ウニを悪いとは言わないけど、少なくともとれたてのウニには個性があるし、エグみはない。
で、このお店のウニの話に戻るけど、とれたてのウニの味がするよ。北海道で食べていたウニとほぼ同じ味がする。“本物のウニ”だ。東京で食べられるウニの中では最高ランクだと思う」
■ 結ウニ
北海道出身者も“本物”と認めたウニ! ウニ大好きな記者が美味しさを表現するのに苦労したレベルの美味しさ!
きっと、ウニが苦手な人でも、このお店のウニを食べたらウニ嫌いを克服できるのでは!?
1人前950円で2人前からしか注文できないけど、「水うに刺し」は値段以上の美味しさだし1人で2人前頼んでも問題ない量! むしろ、「水うに刺し」とお酒だけで満腹になる可能性もあるからコストパフォーマンスは良いと思います。
ただ、先ほど書いたように、箱ウニとは違い無添加のウニは味にバラつきがあるとのこと。
……実のところ、記者は今回の取材のちょっと前に、1回こちらのお店に訪れたのですが、そのときはウニが水っぽく……ではなく、潤い過ぎておられまして。(もちろんエグみは皆無でした)
しかし、それもまた醍醐味の1つ! だって、それが“本物”のウニだもの!
ウニの旬は8月中旬ぐらいまで。 品種によって違いも多少あるようなので、こちらのお店では8月以降でも“本物のウニ”を食べられます! ……でも、“本物のウニ”が食べたくなったら、なるべく8月中に、高田馬場『利尻うに小屋』に行ってみてくださいー!
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ちなみに、ウニだけでなく、新鮮なカキも食べられちゃいますよ!
参考:利尻うに小屋
取材・執筆=シマヅ/ 撮影=北海道出身の友人 (c)Pouch
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