芸術の秋ですねー!! クラシックでも聴きたいけど、何から聴いたらいいかわからない……なんて気分ときもあるかも。チェコ・フィルハーモニー管弦楽団が2012年に公開していたコマーシャルが、とってもユニークなのでご紹介します。
演奏しているのは、ドヴォルザークの序曲「謝肉祭」。
この曲、打楽器奏者にとっては、入団オーディションでタンバリンの腕を試すための課題として有名だそう。オーケストラの中でも、最も多くの楽器を担当する打楽器奏者。課題も色々な種類があるようです。
……がしかし、この動画で真っ先にどアップになるのは、なぜかティンパニ奏者。
そして、誰よりも視線が集まっちゃうのは、ウルトラ・ジャンピング・シンバル奏者! 前半から後半まで、終始ハイテンションで飛ばしてます。というか、リアルに飛んでます。
そのジャンプ力たるや、某ゆるキャラに並ぶはず。これ、多分相当重いですよ。ああ、筋肉、相当ついてるはずですよ。
だんだん真田広之みたいに見えてきました。ワイルドで細マッチョなイケメンです。
話題のタンバリン奏者を、よーっく目をこらして探すと、シンバル奏者の左側で地道にがんばっています。世の打楽器奏者からは「タンバリンをアップしてあげてほしいゾ!!」という意見が出ているようでした。報われてほしい人物、ナンバーワンです。
次にしんどそうなのは、オーボエ3本吹き。前半はあんなに楽しそうに吹いていたはずのお兄さんが、罰ゲーム状態に。
めっちゃ寄り目になってます。
正確な内訳は、オーボエ2本&イングリッシュホルン1本なのですが、物理的に吹けないですよね。多分音出ません。
両側から愉快そうに差し出される楽器たち。喉に詰まりそうで、見てるだけで「ウググッ」って言いたくなります。
多分、このお兄さんのポジションは「2番オーボエ」なので、端的にサザエさんで例えるならば、まさにマスオさん的な居心地。左の1番オーボエのお姉さんの視線と、イングリッシュホルンのおじさまのニヤリって微笑み。恐怖です。軽くチビりそうです。
ファゴット2本持ちも目立ちます。
結構重いんですが、この撮影のために増量したんでしょうか。これも、多分音出ません。
最後は、指揮者が文字通り「肩叩き」に遭ってしまいます。
ギョッとした表情たるや、夢に出そう。
楽器やパートによって役割が異なり、コミュニケーション能力も瞬時に問われるオーケストラ。実はかなり、ソーシャルなのかも。そんな裏側にも注目しながら見ていくと、もっと楽しいかもしれません。
参照元:Česká filharmonie – Žijeme hudbou (TV spot)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 公式サイト
執筆=川澄萌野
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