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「You don’t have to get them to give them Gap.(知っているようで知らない、身近なあなたへ)」

恋人や家族、そして友人。とっても身近な人だけど、彼らのことを、完全に理解しているとは言えない。でもね、それでもプレゼントを贈ることはできるんだよ。映像のラストに浮かび上がるメッセージには、そんな意味が込められています。

本日みなさまにご覧いただくのは、衣料品店「Gap(ギャップ)」がホリデーシーズンに向けて制作した新CM、計4作品。監督は映画「ヴァージン・スーサイズ」「ロスト・イン・トランスレーション」などで知られる、ソフィア・コッポラさんです。登場人物たちが着用しているお洋服は、もちろんGap。ステキな作品のなかで着用されているのを観ていると、むしょうに欲しくなっちゃいますよ。

【フィーチャーされているのは日常のワンシーン】

ピンボールがあるレストランで、東洋人(中国人でしょうか)男性たちをどんどん打ち負かしていく女性と、その姿を遠くから見守るボーイフレンドをとらえた、「ピンボール」。

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家族や親せきが大勢集まった家に、久しぶりに帰省した女の子を追った、「ガントレット(難所、攻撃を受けるの意)」。そして、おそらく自分がまだ生まれていない時代に流行ったであろうかつての名曲を熱唱する幼い男の子と、その様子を唖然とした表情で見つめる家族がどこかユーモラスな、「クルーナー(流行歌手の意)」。

【しかしソフィア・コッポラ監督の手にかかれば……】

様々な情景、そしてその場にいるのは、とてもよく、見知った相手。けれど目の前にいるあなたは、なんだか知らない人みたいだ。そんなシーンは決まって、親しみがあるのにやや遠く、どこか不可思議な気分に陥るもの。コッポラ監督はそういった状況を、見事短時間に凝縮、とじこめています。

【視聴者の声】

4つのCMを体験した視聴者のみなさまは、「ソフィア・コッポラさんはいつも、素敵な音楽をチョイスするわね!」「ソフィアさんはいつだって素晴らしいものを作り上げる」「いいキャスティングだねぇ」といった具合に、作品および監督を絶賛。もちろん記者も同意見! だけど……ひとつだけ、よくわからない内容の作品があったのよねぇ。

【ヤドリギの下に立つ男女、この状況が示す意味とは?】

それは、自分よりもやや、いえかなり年上の美しい女性を慕っているように見える、若い男性の姿をとらえた1本「ミスルト(ヤドリギの意)」。女性の頭上にはヤドリギ、それに目をやりつつ、男性はなにかを期待したような表情で、彼女を見つめています。ええ、これって一体、どういう状況なの!?

【背景を知れば、よりいっそう面白い!】

で、早速調べてみたら、驚きの事実が判明。欧米には「クリスマスにヤドリギの下に立った女性にはキスをしてもよい」「ヤドリギの下に立った男女はキスをしなければならない」といった風習があるんですって! なるほど、キスしたかったってわけか!

そんな背景を知ると、よりいっそう楽しめることウケアイ。クスッと笑えて心がじんわりと温かくなる、コッポラ監督による秀作4CMを、それではじっくりとお楽しみくださいませ。

参照元:YouTube
執筆=田端あんじ (c)Pouch

▼「ピンボール」

▼「ガントレット」

▼「クルーナー」

▼「ミスルト」