車にソファに自転車、さらには車いす。これらの周りを覆っているのは……なんと、ブラジャーのカップ!
マレーシアを拠点に活動するLouise Low Seok Loo さんは、何千にもおよぶブラジャーで創作を続ける、稀有なアーティスト。パッチワークの要領でブラカップを継ぎはぎ、柔らかく包み込んでいく様に、どうやっても目が奪われてしまいます。
【一体なぜ、ブラカップを材料にしたの?】
見たところ、レースのブラは少なめ、つるんとしたフォルムのシンプルなブラカップを好んで使用していると思われるLouiseさん。女性である彼女は、一体なぜ、ブラカップを制作の材料に採用したのか。非常に気になりますよねぇ。
【中国に伝わる迷信が、作品発表の難関に】
カラフルでポップ、一見ブラカップと判別できないビジュアルですが、作品に込められた思いはなかなかディープ。Louise さんは海外サイト「New Straits Times」にて、「中国には、女性の下着が無差別に人目にさらされるとき不運がもたらされる、といった言い伝えがある。若い世代にそれが迷信であるということを示すまで、1か月はかかったわ」と語っています。
【女性に対する従来の先入観に、疑問を持ってもらいたい】
また海外サイト「likecool.com」においては、次のようなコメントを残したLouiseさん。
「著しい矛盾を感じざるを得ないアプローチ。それがやがて、女性に対してこれまで抱かれていた先入観に、疑問を呈することに繋がる。また女性たち自身も、従来のステレオタイプな役割について疑問を持ち、再考する。作品がそのきっかけになればいいと思っています」
【センセーショナルでありながらも優しい印象を持つ】
男性的な物体を、女性的なもので覆い、包む。センセーショナルではあるけれど、作品の印象はむしろ、優しい。このクラクラするような激しいギャップが、とっても面白く興味深いですよね。
Louiseさんの作品をもっと見たい、そんなあなたは彼女のフェイスブックをチェック。ブラカップによる色の洪水を、心ゆくまで、体感してみて。
参照元:Louise Low Seok Loo さん フェイスブック 、New Straits Times 、likecool.com
執筆=田端あんじ (c)Pouch
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