ゴッホやモネにも影響を与えたとも言われる、日本が世界に誇れる天才浮世絵師・歌川広重。彼による浮世絵木版画の連作「東海道五十三次」は、おそらくみなさんもご存じでしょう。
のちに西洋美術にも影響を与えたとされるこちらの作品データが、なんと現在、著作権フリーで提供されているって、ご存じでした?
【太っ腹すぎます】
「本WEB上の画像をクリックした500ピクセルの画像はコピーペーストの上、自由にご利用下さい。商用を含め『著作権フリー』です。またご利用に関しては連絡や承認なども不要です」
な、なんて太っ腹な試みなの……。こちらは、「浮世絵著作権フリー作品『東海道五十三次』」特設サイトを運営する株式会社「マーユ」による断り書き。なお、「画像の高解像度画像4000ピクセル以上300dpiは、目的別に著作権使用許諾を有償で行っている」とのことですので、この点、くれぐれもお気をつけて。
【江戸と京都を結んでいた「東海道」】
東海道といえば、五街道の1つ。江戸時代に徳川家康の指示で作られ、当時の首都であった江戸と京都を結んでいた、最も重要かつ使用頻度の高い街道として知られていました。この道に沿って53の宿場が置かれていたことは、みなさんもかつて、教科書で学んだことがあるはず。
【生涯で20以上も東海道を描いた広重】
広重も、東海道を使って江戸から京都までおよそ2週間(!)、旅をしたひとり。その際に目にした風景は彼の心に強い印象を残したのだそうで、東海道を描いたシリーズだけでも生涯で20作品以上あるのだとか。その中でも断トツ人気だったのが、天保4年(1833年)に保永堂から出版された「東海道五十三次」。やがて日本美術史上に名を残す、永遠のベストセラーとなったのです。
【全55作品を網羅】
スタート地点の「日本橋」から到着場所となる「京都」まで、全55作品が勢ぞろい。CMなどにも使用されている雪景色の中の「蒲原」や、夕立の「庄野」など見どころ満載ですので、ぜひともご覧になってみて。
参照元: 浮世絵著作権フリー作品「東海道五十三次」
執筆=田端あんじ (c)Pouch
▼16「蒲原」
▼46「庄野」
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