アウトドアには欠かせない、寝袋。さまざまなデザインが登場している昨今、その中でもとりわけパンチが強いのを発見しちゃいましたよ。
フェイクファーによる、柔らかで艶やかな毛並み。にょきっと突き出た鋭い牙に、パカーンと開いた、大きなお口……。
『The Great Sleeping Bear』は一見すると、クマの着ぐるみ、そのまんま! そんなわけなので、中へ入るとあたかも「クマに食べられている人」にしか見えないっ。いやはや、ブラックユーモア炸裂でございますなぁ。
【中の色がアレ】
鼻も口もなにもかも、すべてハンドメイドで作られているという同品を制作したのは、アーティストのEiko Ishizawaさん。
チャックを開くと、中はほんのりサーモンピンク。妙にリアルな色のチョイスが、生々しくっていいっ。入るのを一瞬躊躇してしまうけれど、それもまたよしっ。こういったところにも、同品に対する、深〜いこだわりを感じずにはいられません。
【約10年前に起きた「野生のヒグマ騒動」からインスパイア】
Ishizawaさん曰く、同品のインスピレーションのもとは、2006年にドイツ・オーストリア国境付近で起こった「野生のヒグマ騒動」であるとのこと。
同地において、170年ぶりに発見された野生のヒグマ。なんとこの子、イタリアから国境を越えてやってきたらしいのですが……これがめちゃくちゃ暴れん坊! 人家のすぐそばまでやってきて、飼育箱を破壊したり家畜に手をかけたりして、住民たちに多大な迷惑をかけていたんですって。
そのため国側は止むを得ず、クマを射殺。これに自然保護団体などが猛講義し、当時大きな議論を呼びました。
【そうして出来上がったのがこの寝袋】
この事件に興味を抱いたIshizawaさんは、190x73x78cmサイズの寝袋を作成。野生への憧れと、文明とのボーダーライン、双方の矛盾した関係性を表現したのだそう。
【めっちゃ高いです】
なお同商品、海外サイト「cargocollective.com」においてオーダーに関する問い合わせができるようで、気になるお値段は、日本円でおよそ28万円也〜!!
お値段にもビックリですが、もしも「なんにも知らずに」テントの中でこれを発見したら、これまた腰が抜けちゃいそうですよね。仮に外で着用しようものなら、騒動に発展しそうなレベル……。
ってなわけで、購入した際には、家の中でのみ使うようにしようねっ。おねえさんとの、約束だよぉ!
参照元:EIKO ISHIZAWA、cargocollective.com
執筆=田端あんじ (c)Pouch
▼リアル……
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