11月5日は、縁結びの日。島根県の縁結び観光協会が制定したものです。この時期、出雲大社に全国の神が集まり縁結びなどの会議をするとされていることと、「いい(11)ご(5)えん」の語呂合せから、なのだそうな。
木枯らしが吹き、クリスマスという年末のビッグラブイベントの足音が聞こえるこの季節、猛烈に「恋人がほしい!」と思います。アラサーともなると、その思いたるや並大抵のものではありません。というわけで、今回は血まなこになって探し求めた「マジでご利益のありそうな縁結びの神社」を厳選してご紹介します。
【1. 京都・安井金比羅宮】
ポイント:良縁を結ぶ前に悪縁を断つ
縁結び神社がテーマなのに、いきなり縁切り神社かよ!とツッコミを受けそうですが、こちらは「悪縁を切って良縁を結ぶ」神社として有名なのです。私の周囲でもここに行ってから腐れ縁が切れていい相手と結婚した……という話が多いです。
注目は境内の真ん中にある、高さ1.5mほどの岩の真ん中に穴があいた「縁切り縁結び碑」。願い事を書いた御札が貼られたこの岩、かなりインパクトがあります。
まず、「形代(かたしろ)」という身代わりの御札に、切りたい縁・結びたい縁などの願い事を書きます。そしてこれを持ち、願い事を念じながら、碑の表から裏へ、次に裏から表へくぐり、最後に「形代」を碑に貼る。これで「形代」に書いた願いが叶う、と言われています。
この穴、ほふく前進しないと通り抜けられないくらい狭い! 穴をくぐり抜けるのは生まれ変わりの意味があるそうなのです。赤子が産道を通るみたいなものかと思えば、苦労した分だけ、願い事も叶いそうです。
ちなみに、同じような縁切りの名所としては、関東では、元祖・駆け込み寺の鎌倉・東慶寺も有名です。
【2. 神奈川・九頭龍神社】
ポイント:月に1度しか本宮に渡れない湖畔の神社
箱根・芦ノ湖のほとりにあり、緑の森に囲まれた九頭龍神社は、箱根神社の境外社。縁結びで有名なのですが、箱根神社から九頭龍神社の本宮へと渡る参拝船の運行は、なんと毎月13日の月次祭の日の朝のみ。13日が土日と重なる日には、多くの人が訪れるそうな。
実は毎月13日以外にも参拝しようと思えば行くことはできるのですが、「30分近くかけて歩く」か「ボートを借りて渡る」かしかないそうなので、なかなかハードルが高そうです。
【3. 埼玉・川越氷川神社】
ポイント:めっちゃレア! 1日20個限定の縁結び玉
夫婦神のスサノオノミコトとクシイナダヒメノミコト、そして出雲大社の縁結びの神として知られる大己貴命(おおなむちのみこと)など五柱の神々が祀られ、夫婦円満と縁結びの神社として親しまれる神社。
こちらで有名なのが「縁結び玉」です。古くから伝わる「境内の玉砂利を持ち帰り、大切にすると良縁に恵まれる」との言い伝えにちなみ、本殿前の白い玉砂利を巫女が麻の網に包んで、神職がお祓いしたものだそう。さらに、運命の相手にめぐり会えたときにふたりそろってお参りをして、神社に戻すと、今度はふたりのご縁が永く結ばれるよう祈願した「結い紐のもと」がもらえるのだとか。ロマンチック!
ただしこの「縁結び玉」、なんと1日20個限定! 早朝から争奪戦が繰り広げられるようです。
【4. 三重・神明神社】
ポイント:女性の願いを「ひとつだけ」叶えてくれる
三重県鳥羽市相差(おうさつ)町にあるこちらの神社は、地元では「石神さん」という名で親しまれています。海女さんたちが昔から祈願し続けてきたことから「女性の願いをひとつだけ叶えてくれる」という言い伝えがあり、藤原紀香、西山茉希、野口みずきなど、芸能人やスポーツ選手もお忍びで通っていたという噂も。
近鉄 鳥羽駅からバスで40分かかり、観光アクセスがいいとは言えない場所ですが、多くの女性が訪れるそう。人生でたった一度の願い事をするために訪れてみるのもいいのではないでしょうか。ドーマン・セーマンという魔除けのマークが入った海女さん手作りの「石神さんのお守り」も人気です。
【5. 岩手・卯子酉様(うねどりさま)】
ポイント:左手だけで結ぶ、縁結びの赤い布
柳田國男の「遠野物語」の続編「遠野物語拾遺」に登場する、縁結びの神さまで有名な神社。
こちらは、境内いっぱいに赤い布が結ばれているのが印象的。なんでも、「赤い布に左手で願いを書いて、その布を境内の木に結ぶことができれば願いが叶う」と、いわれているそうです。なかなか難しいミッションだけに、ご縁が結ばれそう!
https://www.instagram.com/p/BI9C5UbDzEu/
そういえば、私の友達も、付き合って5年以上付き合ってる恋人との結婚話が進まないと言っていたのですが、ここを参拝したあとに結婚が決まりました。
【おまけ 東京・密厳院】
ポイント:お七のように身を焦がす激しい恋ができるかも
神社だけでなく、縁結びのお寺もあります。東京・大森にある密厳院に祀られているのは、歌舞伎や日本画にもよく出てくる「八百屋お七」。彼女は、江戸の大火で家が焼かれ、お寺(駒込の吉祥寺)に逃げ込みます。ここで出会った小姓くんに恋をしてしまうお七。やがて家は建て直され、寺での避難生活は終わるのですが、お七はその男にもう一度会いたい一心で、自宅に火を放ち、それで火あぶりの刑になってしまった……と言われています(諸説あり)。
のちに、地元の人がその霊を慰めるために、この寺に「お七地蔵」というお地蔵さまを立てたそうです。それ以来、密厳院の「お七地蔵」は縁結びスポットになったということです。
【たまには神や仏にすがりたい】
なんとなく、難易度が上がれば上がるほど、願いが叶いそうな気がするから不思議です。秋の連休などを活かして、縁結びの神社に行ってみるのもアリではないでしょうか。そして、個人的には、必死度が高いときほど神様が願いを叶えてくれる気もします……。願いを叶えてもらったら、お礼参りも忘れずに♪
参考リンク:安井金比羅宮、九頭龍神社、川越氷川神社、神明神社、卯子酉様、密厳院、縁結び観光協会
執筆=御花畑マリコ (c)Pouch
▼安井金比羅宮の入り口
https://www.instagram.com/p/BL20SYCBaQ1/
▼九頭龍神社
https://www.instagram.com/p/BL1EfykhV5a/
▼川越氷川神社はおみくじもかわいい
https://www.instagram.com/p/BMRSZ69BEA6/
▼運命の人と出会って「結い紐のもと」をもらいたい……
▼石神さんのお守り
https://www.instagram.com/p/BKDjGdgjJv1/
▼御朱印にも女願成就の文字が
https://www.instagram.com/p/BJk4W2wgWW_/
コメントをどうぞ