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「どうしてかっぱ寿司のお寿司は、 “全皿サビ抜き” が普通になっちゃったんでしょう?」

ある日のこと、編集部スタッフの百村が口にしたこの発言がきっかけとなり、「そういえば他の寿司チェーン店もほとんど、サビ抜きが基本だよね!」と大いに話が盛り上がりました。

かつてはサビ抜きだけでなく、あらかじめわさびが入ったお寿司も一緒に提供されていたのに……。一体なぜ、このようなサビ抜きスタイルへと移行することになったのでしょう? かっぱ寿司に直接話を聞いてみました。

【わさびなしでも美味しく食べれる&万人向け】

「生鮮技術が今に比べると低かった時代、わさびは臭みとり、また薬のような役割を果たしていたそうです。生魚を美味しく食べられる技術が発達したので、わさびなしでもいただける。またファミリー層の利用が増えたことを受け、万人が食べることができるよう、 “全皿サビ抜き” という道を選択しました」

【他店にも聞いてみた】

現状は “全皿サビ抜き” ではない店舗もあるものの、最終的にはサビ抜きへと移行していくと、かっぱ寿司さん。

ならば他の回転寿司チェーンはどのような思いのもとに “全皿サビ抜き” を選択したのでしょうか。まずは「くら寿司」に話を聞いてみました!

・くら寿司の話

「お子さんなど、わさびを好まない方からはサビ抜きを。わさび好きな方からは、わさびの増量を求める声が寄せられます。双方の満足度を上げるため生まれたのが『直前わさび』という食べ方。全てさび抜きで提供し、テーブルにグレードを上げたわさびを備え付け、食べる直前に好みの量を付けて召しあがって頂くという食べ方です」

本わさびを使用したオリジナルブレンドの「くら寿司わさび」は好評を得ているらしく、店頭販売の要望も多かったため、現在はわさび単体で購入することもできるようになったのだとか。へええ、こだわりわさび、わさび好きとしては食べてみたいゾっ。

・スシローの話
続いて話を聞いたのは、「スシロー」。なぜサビ抜きで提供しているのですか?

「スシローでは国産本わさびと北海道産西洋わさびを贅沢にブレンドしたわさびを使用しており、お召し上がりいただく直前に、お客様ご自身でお好きな量のわさびをご使用いただくことで、わさびの新鮮な風味やおすしを美味しく楽しんでいただきたいという理由から、全皿サビ抜きで提供しています。」

な・る・ほ・ど!! くら寿司もスシローも、直前にわさびを入れることで「とことんこだわったわさびの味を堪能してもらいたい」という思いがあったのですねぇ。今後は各店舗のわさびの味も要チェックだわ。

【誰にとってもメリットがあるやり方】

多少の差異はあれど、共通しているのは「お客さんに寿司を美味しく食べてもらいたい」という思い。そういうことならば “全皿サビ抜き” という選択も納得です。知ってみると、わさび好きにとってもわさびが苦手な人にとっても、メリットのある手段だったんですね!

参照元:かっぱ寿司くら寿司スシロー
執筆=田端あんじ画像=Pouch (c)Pouch