毎月1のつく日(1日、11日、21日だけ)は「ステキなぼっちの日」です。

Pouchでは担当ライターが体を張ってぼっちの限界に挑み、ぼっちの可能性を広げるべく、世の中のさまざまな場所でぼっちでも楽しく過ごせるかどうかを誠心誠意、検証しています!

現在34歳の私はプリクラど真ん中世代。「プリント倶楽部」が初めて世に出た1995年、小学6年生だった私。当時仲が良かった友達3人と、足がつりそうなほど目いっぱい背伸びした苦しそうなポーズでプリクラを撮ったことを、未だに覚えています。

しかし、ぶっちゃけ中高生時代にあんまりプリクラを撮った記憶がありません。手元に残る、数少ないプリクラシールを見て思うのは「あの頃もっとじゃんじゃんプリクラ撮っておけばよかったなあ」ということ。

というわけで、青春を取り戻すような気持ちで、今回は1人で原宿にプリクラを撮りに行ってきましたよ〜。

【竹下通りにあるプリクラ専門店に出陣!】


やってきたのは、若者の街・原宿は竹下通りにあるプリクラ専門店。平日の夕方でまさに女子高生の登下校とだだかぶりだったので、アラサーがたった1人でプリクラ撮りに来てるところを見られたらどうしよう……とビデオショップの18禁コーナーに入る男性のようにキョロキョロしながら入店。幸い、ほとんど誰もいません。

【機械の違いがまったく分からず】

昔のプリクラときたら顔までしか入らない小さいサイズだったものだけれど、いつのまにか全身入るようになり、落書きできるようになり、最近はデカ目補正やら美肌機能もついているというではありませんか。狭い店の中には5~6台のプリクラ機が並んでいますが、びっっっっっっくりするほどそれぞれの違いが分かりません。これは一体……!?

こちとらプリクラネイティブ世代だっつーの」と余裕ぶっこいてましたが、見事なまでに浦島太郎状態です。

とりあえず一番奥に置いてある、髪がフワフワのボリューミィに写る機能があるという機種をセレクト。30過ぎると急に髪のボリュームがないのが気になりだすので、この機能はありがたや。

【プリクラにひとりという選択肢はなかった】

さっそく400円払ってスタート。まずフレームその他を選んでいくのですが……。最初の「何人で撮るの?」という質問からしてすでに「1人」という選択肢がありません。ぼっちでプリクラを撮るということの異常性をあっさり知らされ、早くもピリッとした緊張感が走ります。

さらに、いくつかあるフレームタイプの中から好きなものを選びますが「どれがいい? 残り10秒だよ〜」と急かされまくるので集中できません。

つーか、またしても違いが分からない……。昔は何のフレームを選ぶかなんて、超重要事項だったのに。しかたなく適当に選んでいきます。

【モタモタしすぎて勝手に写真を撮られる】

撮影ブースののれんをくぐると、昔のやつよりもずっと広い、白いライトがピカーッと光るスペースが。この機種は手元のボタンを押すことで撮影のタイミングを決められる、というものでした。撮影回数は全部で7回。さらに、ポーズの付け方のアシストまでしてくれるではないですか。

口元に手を置いたり、指ハート(何それ)を作ったり、言われるがままにこっぱずかしいポーズを1人でとります。何度も髪をかきあげるポーズをさせられるけど、最近のトレンドは「髪の毛を手でもってふわっとさせるポーズ」なんだ……。それにしても補正がすごすぎて中に写ってるのはほぼ別人です。この鋭角すぎるあごとタテにでかい目は一体……。

ひとつ納得いかなかったのは、「変顔して〜」っていうから、コロッケをイメージした全力の変顔したのに、ガイド画面に写ってる女の子はアップップー程度のおちゃめ顔だったこと。全力で変顔しろや!

それにしてもひとりでこんなポーズとってるところ人に見られたら死ぬな……。などと思っていたら「ここからは自動的にシャッターをきっていくね」という無情な声が。モタモタしててごめんね……。

【写真撮るブースと落書きブースが別???】

そして、やっと撮影が終わったと思ったら今度は「落書きブースで落書きしてね」という声が……。え? ここで落書きできないの? 足下に置いていた荷物を抱えてブースを出ますが……落書きコーナーがどこか分からない……。

ブースのまわりをウロウロしていたら、次にこの機械を使いたくて並んでいたカップルと鉢合わせしてしまい、心臓が止まりそうに。うう、超気まずい!

20秒ほどロスした末に、ようやく落書きブースを発見。

これ、別のプリクラ機のブースだと思ってたよ……。さっそく落書きしていこうとすると、またしても「残り1分だよ〜」という声が。どんだけ急がせるねん! 1人しか写ってないから余白が多い! そして1人じゃ落書きも間に合わない! 

後ろのカップルも待ってるのに……。手書きのペン機能に、スタンプ、デカ目など色々と機能があるみたいだけど、何が正解か分からないままひたすら、2人分の落書きペンを駆使しながら5枚の写真に落書きしていきます。例えるならば、2台のキーボードを同時に弾く全盛期の小室哲哉のような状態に……。

そして、このプリクラをデータで送るからメアドを入力せよというのですが、ここでも「あと10秒〜」と急かしてくるので慌ててしまって入力できずじまいに。

【私ではない誰かが写ったプリクラを入手】

急かしに急かされ、なんかすごい疲れたんですけど……。プリクラってこんなもんだっけ? なんか私が知ってるプリクラと全然違うな……。そして、今度は出来上がったプリクラが出てくる取り出し口の場所が分からず、またもやブースのまわりをぐーるぐる。

出来上がったプリクラを見ると、そこには私ではない誰かが……。肌はつるつるだし、ほっぺと唇は赤いし、目もくりくりしてるし、あごはシャープだし……まじで誰? これが若者のいう「盛れてる」ってやつ?

というわけで久しぶりのプリクラ撮影は、昔と違いすぎて、まるでジェネレーションギャップのジェットコースターのようだったのでした。正直、楽しいと感じるヒマさえない忙しさでした! やっぱりプリクラ撮るなら友達と一緒にワイワイ……がいいのかもですね。

孤独度  ★★★
焦る度 ★★★★★★★★★★★
懐かし度★★★★

執筆、撮影=御花畑マリコ (c)Pouch

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