
【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が現在公開中の映画のなかから、オススメ作品をひとつ厳選して、レビューをします。
今回ピックアップするのは映画『君の名前で僕を呼んで』(2018年4月27日公開)です。本作はイタリアの美麗な景観を見ながらしっとり味わうBL映画で、これが素晴らしかったんですよ~。
ひとりの少年が、男性を好きになり、その気持ちが抑えられなくなっていく感じを熱~く描いていて、もうスクリーンから目が離せなくなるんです。では物語からいってみましょう。
【物語】
舞台は1983年、夏。17歳のエリオ(ティモシー・シャラメ)は、大学教授の息子。彼の家族は毎年北イタリアの避暑地にあるヴィラで過ごしますが、そこに父の教え子の大学院生オリヴァー(アーミー・ハマー)がやってきます。
エリオはオリヴァーに街を案内したり、食事を共にしたりするうちに、彼のことが気になって仕方がなくなります。ザワザワする思いにとまどうエリオは、女の子と付き合ってみたりしますが、満たされず、ついにオリヴァーに思いを打ち明けるのですが……。
【男の人を好きなったエリオのドキドキを一緒に感じる!】
BL映画は多くありますが、本作は、BL映画であると同時にエリオの初恋の物語でもあり、彼の恋が熟していくプロセスが実に丁寧に綴られています。17歳、少年から男へなりつつある彼が、オリヴァーに出会って心と体が熱くなっていく感じや男性に惹かれていくことにとまどっている様子などをカメラは丹念に追いかけていきます。
観客はずっとエリオの側にいて、彼の心や行動を観察している感じなんですよ。「今、オリヴァーに触れられてドキっとしている」とか「オリヴァーが女の子と踊っているのを見て、ちょっと嫉妬している」とか、エリオの恋する気持ちを共有しているような錯覚に陥ります。エリオがオリヴァーをどんどん好きになっていき、ドキドキが激しくなっていくにつれ、見ている方も彼と同じくらいドキドキしてしまうのです。
【オリヴァーと両思いになってからの怒涛の愛の日々】
一方の、オリヴァーもまた女性と遊んだりしながらも、エリオのことが気になっているのがよくわかります。エリオを見つめる瞳が誘惑しているように見えるからです。オリヴァーは大人の男性なので恋愛の手練手管に長けていて、エリオに対してツレなくしたり、距離を縮めてきたり、緩急のつけ方が絶妙なんです。そんな風にジラされては、エリオはもうたまりませんよ! オリヴァーを演じるアーミー・ハマーはエリオと対照的に男らしくセクシーな大人の魅力を放っていて、とても素敵です。
やがて、ある恋愛小説に刺激を受けたエリオは、ついにオリヴァーに愛を告白。両思いになった二人は、ベッドも共にするような怒涛の愛の日々を送るのです。そして映画のタイトルにもなっているように、お互いを相手の名前で呼び合うんですね。これは男女の恋人ではできないと思うので、同性の恋人同士ならではの愛情表現なのかなと思いました。
【エリオ役のティモシーくんの輝く美しさ】
本作がアメリカで大評判になり、エリオを演じたティモシー・シャラメがアカデミー賞主演男優賞候補になったときは、正直「そんなにハンサムかなあ?」と思ったのですが、映画を見て納得しました。ティモシーくんは作品の半分くらい上半身ハダカ。色白の肌、無駄な贅肉のないボディは、鍛えられた体ではなく少年の華奢な体なのに妙に色っぽい。オリヴァ―を見つめる目も印象的で、スクリーンで彼を追いかけているうちにすっかり魅力されてしまいました。「これはどんどんイケメンになっていく素材だ。ティモシーを見逃してはならぬ!」と。
また北イタリアの街の雰囲気、景色、二人が過ごすヴィラも素敵で、さわやかな風がスクリーンを駆け抜けているように感じました。エリオとオリヴァーの関係はリアリティがありましたが、美しい景色と二人のイケメン男子がピタっと絵にハマり「とても瑞々しく綺麗な世界を見させていただいた!」という気持ちになりましたね。これは世界一美しいBL映画かも~。
美形男子が織りなすピュアな愛の世界、ぜひうっとりして観てください。
執筆=斎藤 香 (c)Pouch
『君の名前で僕を呼んで』
(2018年4月27日より、TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー)
監督:ルカ・グァダニーノ
出演:アーミー・ハマー、ティモシー・シャラメ、マイケル・スタールバーグ、アミラ・カサール、エステール・ガレル、ヴィクトワール・デュボワほか
(c)Frenesy, La Cinefacture
▼予告編はこちら
▼美しいふたりの存在感だけで引き込まれてしまいます…
▼オフショットだよ〜眼福です













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