映画ライター斎藤 香が、夏休みにオススメの上半期のベストムービーをご紹介いたします!
2018年の上半期、映画界は大いに盛り上がりました。大ヒット作と言えば、アニメ映画『名探偵コナン ゼロの執行人』。累計興収は85億円を突破し、まだ記録を伸ばしそうだし『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』も期待通りの面白さで大ヒット中。夏休みに劇場で見ようという方は多いでしょう。
でも「見たかったけど上映終わっちゃった~」という映画をチェックして、自宅鑑賞するのも楽しいものです。そこで、映画ライターの斎藤 香が、2018年上半期に公開された作品の中からベスト5をピックアップしました。あなたが見損ねていた作品があるかも? では、5位から発表しましょう。
【夏休み向けオススメ映画】
5位『犬猿』
(C)2018「犬猿」製作委員会
兄弟&姉妹の愛おしいけど面倒くさい関係を描いたコメディ映画。真面目でイケメンな弟(窪田正孝)と刑務所から出てきたばかりの乱暴な兄(新井浩文)。仕事はできるけど見た目に難ありな姉(江上敬子)と巨乳美人だけど頭と行動がどんくさい妹(筧美和子)が、家族ゆえの甘えから、兄弟ケンカ上等、言いたいことを言い合います。
自分にはない美や才能を身近な兄弟が持っていたら、家族だからこそイヤだという人いるでしょう。この映画の4人はみんな相手をうらやましがっているという、大共感の兄弟姉妹あるある物語。ニッチェの江上さんが素晴らしい演技を見せていて、一見の価値ありです!
4位『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
(c) Twentieth Century Fox Film Corporation and Storyteller Distribution Co., LLC.
ベトナム戦争に関する政府に不都合な事実が記載された最高機密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」のスクープを巡り、ワシントン・ポストの女性オーナー(メリル・ストリープ)が権力に屈せず掲載するまでをスリリングに描いたスティーヴン・スピルバーグ監督作。
「隠されていた文書の存在が明らかに~」なんて、日本社会に重なる部分も多く、この映画に登場する記者たちのジャーナリズム魂に感服! 社会派映画ではありますが、見る者を惹きつけて離さないスピルバーグの神演出が冴えまくっています。
3位『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』
©Marvel Studios 2018
マーベル・コミックのヒーローたちが結集したアメコミ“ドリームチーム”の大活躍を壮大なスケールで描いたシリーズの最新作は、想像を絶する驚きの連続。シリーズ最強の悪役サノス(ジョシュ・ブローリン)VSアベンジャーズ(ロバート・ダウニーJr、クリス・エバンスなど)の闘いは壮絶ですが「最後はアベンジャーズが勝つんでしょ」と思ったら、なんと次々と倒されていくのです。
「ウソでしょう!」と心臓バクバクしっぱなし。続編は2019年公開予定なので、とりあえず本作を見損ねた人は必見です!
2位『リメンバー・ミー』
COCO ©2017 Disney•Pixar. All Rights Reserved.
死者の国に迷い込んだ少年と死者との交流を描いたディズニー制作のアニメ作品。死者の国へ迷い込んだ少年が、自分の先祖と出会うという物語は、日本のお盆や三途の川などを連想させますが、映像はド派手!南米が舞台なだけあって、ラテンの能天気なノリが楽しいです。
現世の家族に忘れられると消えてしまう運命の死者ビクターを助けようとする主人公ココのけなげさと「えー!そうだったの」という驚きの展開に目がクギづけ。主題歌「リメンバー・ミー」が流れるラストは大号泣ですよ!
1位『万引き家族』
(C)2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro
是枝裕和監督がカンヌ国際映画祭の最高賞パルムドールを受賞した家族映画。軽犯罪を繰り返しながら暮らす5人家族(リリー・フランキー、安藤サクラほか)に、親の虐待を受けていた少女(佐々木みゆ)が加わったことをきっかけに、幸福な時間が失われていく……。生きるためなら悪いことだろうが何でもやってきた家族なのに、笑顔は本物であり、ドス黒さがなくピュアに見えるのはなぜだろ。それは彼らが自分に正直に生きているからかもしれません。
現在も上映中! 是枝ワールドの最高傑作をぜひ映画館で見てください。
ほかにも『スリー・ビルボード』『リバーズ・エッジ』『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』などもオススメですよ。猛暑の毎日「家から出るのが億劫だ~」という人は、自宅映画館を楽しんでくださいね!
執筆=斎藤香 (c)Pouch
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