【映画ライターの斎藤 香が、年末年始に見てほしい、2018年オススメ映画ベスト5をご紹介します!】

2018年は映画豊作の年。前半はカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した是枝裕和監督作『万引き家族』が話題になり、後半は『ボヘミアン・ラプソディ』が大ヒット! その熱はまだ冷める気配はありません。

そこで、2018年の公開映画ベスト5を選んでみました。冬休みに自宅で鑑賞したり、映画館で見たりするときの参考にしていただければと思います!

5位:『日日是好日(にちにちこれこうじつ)』


親の勧めでお茶を習うようになった20歳の典子(黒木華)が茶道を通して、生きることの喜びを10年かけて理解していく様を描いたヒューマンドラマ。茶道の丁寧な所作、静寂に包まれた世界観が、心を落ち着かせてくれます。

茶道の武田先生(樹木希林)の含蓄ある言葉の数々もいいんですよ~。10年の間に就職、失恋など典子にはさまざまなことがありましたが、常に茶道の教えが彼女の心のよりどころになっていたのです。典子に自分を重ね合わせる人がいるかも。モヤモヤしたときに見ると、心がふっと軽くなる作品です。

4位:『プーと大人になった僕


くまのプーさんと大人になったクリストファー・ロビン(ユアン・マクレガー)が再会。仕事と家族の板挟みで悩んでいたクリストファーでしたが、昔と変わらぬプーさんのやさしさに救われ、彼にとっていちばん大切なものに気づくのです。

プーさんたちの実写完成度は高く、ティガー、ピグレットなど森の仲間たちがしゃべって動いている姿を見ているだけでも癒され、フワフワの体を抱きしめたくなる~!本作を見るとプーさんを見習って「何もしない日」を実行したくなりますよ。

3位:『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー


6つすべてを手に入れると無限大の力を得られる「インフィニティ・ストーン」をめぐるアベンジャーズVSサノスの壮絶な闘いを描いた本作。サノスが強すぎて、アベンジャーズが崩壊の危機に陥るというハラハラ展開がたまりません!

シリーズ全作が世界興行収入ランキングTOP10にランクインするという世紀の大ヒットシリーズ『アベンジャーズ』の完結編『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、2019年4月26日に日米同時公開決定。お正月休みに本作を含めた『アベンジャーズ』シリーズを一気見しておきましょう!

2位:『万引き家族


都会の片隅で必死に生きる疑似家族が、崩壊していくまでを描いた人間ドラマ。血の繋がりがあれば家族なのか、本当の家族と生活すれば幸福なのか……。家族のあり方を考えさせられ、社会の底辺で生きるこの家族の人生に寄り添わずにいられません。

リリー・フランキー、安藤サクラ、樹木希林にホロリ泣かされる……。カンヌ映画祭だけでなく、世界の賞レースで外国語映画賞候補になっており、アカデミー賞外国語映画賞候補の可能性も。是枝裕和監督の最高傑作、見ておきましょう!

1位:『ボヘミアン・ラプソディ


複雑な生い立ちやコンプレックスを抱えていたフレディ(ラミ・マレック)が、ブライアン(グウィリム・リー)ロジャー(ベン・ハーディ)ジョン(ジョセフ・マッゼロ)らと出会い、クイーンとして成功。しかし、フレディは常に葛藤していました。フレディが恋愛、病、仲間との確執などを経て、クイーンとして世界最大の音楽イベント「ライブ・エイド」に出演するまでを描く。

ラスト21分間のライブシーンは鳥肌もの!何度見ても熱くなれるのは、クイーンの楽曲の素晴らしさとフレディの存在感。ラミ・マレックの名演は必見です!

この5作品は見て損ナシ! ほか『スリー・ビルボード』『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』『インクレディブル・ファミリー』『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書もオススメ! 見損ねた作品があったら、ぜひ! 年末年始は映画三昧っていうのもいいですよ~。

執筆=斎藤香(c)pouch