20年以上前の小学生&中学生の間で大流行したサイン帳(プロフ帳)というものをご存知でしょうか。

サイン帳は、スマホのない当時の子どもたちにとって、連絡先を交換をするためのアイテムであり、複雑な小学生同士のコミュニケーションに円滑にするための必需品でした。

そんなサイン帳を、大人が書くとどうなるのでしょう?

【サイン帳とは】

サイン帳は、住所や連絡先を交換するためだけのものではありません。


好きな食べ物、趣味、好きな人の有無など細かく記入欄があり、書いた人の趣味思考、ちょっとしたヒミツなどを徹底的に知ることができる優れものでした。

そのため、「私もこの子と同じ本が好きだ。本屋に誘おう!」「この子は○○君が好きなのか……うっかり好きにならないよう気をつけよう……」など、穏便にコミュニケーションをとるために欠かせないものでもあったのです。

【大人たちでやってみた】

そんなサイン帳を、大人が書くとどんな内容になるのか?と気になり、編集部でサイン帳を配ってみました。

ひとりひとりに「これ、書いてください!」と手渡しする勇気と恥ずかしさと懐かしさで、青春がプレイバック。

すると、「懐かしい〜〜!」「これ、イケてる男子しかもらえないやつですよね?」「調子に乗って書くと滑るやつだ」など、もらった側も青春がプレイバック。ワイワイと盛り上がります。しかし1970年代生まれの男性社員は知らない人が多かった

なにはともあれ、みんな夢中になって書き始めてくれました。書き終わったあとは、すぐに提出するひと、言わないと提出してくれない人なども出てきて、そんなところまで懐かしかった!

なんだか小学生時代に戻ったような、くすぐったい気持ちになれました。

【しかし、内容は現実社会を見た大人の意見である】

私が利用した可愛いリラックマのサイン帳には、ラブコーナーやフェイバリット(好きなもの)など、いろんな項目が充実。

普段の会話では聞けないようなことを、リラックマが質問してくれたおかげで、職場の仲間の意外な一面も知ることができました。ふだんあまり話さない人とも、会話のきっかけにもなっていいかも?

しかし中には「社会に揉まれて大人になったんだな……」と感じた項目も。それは「もし宝くじが当たったら」という質問コーナー。ざっくり紹介すると……

あひるねこ「マンションを買う」
中澤星児「不動産を買う」
田代大一朗「マイホームの資金にする」
羽鳥豪「隠居する」

小学生には書けないような、現実を見てきた大人の意見がそこにはありました。

ディズニーマニアこと田代大一朗の将来の夢は「ミッキーになる」なのに、宝くじに関してはとっても現実的ではないか。青春時代は甘酸っぱかったのに、大人になるとほろ苦いな……。

【おまけ:今の小学生は知ってる?】

ふと気になって、イマドキの小学生はサイン帳を知っているのか小4女子に尋ねてみると「知らない」と言われました。そうか……じゃんねん。いつ絶滅したんだろうなぁ……。

執筆:百村モモ
Photo:(c)Pouch