フィクションなのに現実を見ているようだと話題のNHK土曜ドラマ『今ここにある危機とぼくの好感度について(通称:ここぼく)』。
2021年5月22日に放送された第4話では、まさに今起きている「昨今の情勢」を彷彿とさせる展開で、視聴者が騒然とさせました。
この時期にこのようなテーマを取り上げるとは……NHKさん、攻めに攻めまくっている!!!!!
【第4話あらすじ】
謎の虫に刺されて小指が腫れ、発熱してしまった真(松坂桃李さん)。
SNSで被害を訴える人が続出するも、真相は藪の中。真も医師から「季節外れの虫刺され」という診断を下されるのですが、熱が下がる気配はありません。
そんな中、真が広報を務める帝都大では、国の威信がかかった一大イベント「次世代科学技術博覧会」が行われようとしていました。
ところが、謎の虫のせいで、イベントの開催が危うくなってしまうのです。
【謎の虫の正体と対応のひどさに驚愕】
謎の虫の正体は、日本には生息しない外来種と日本の蚊が交配したハイブリッド種。
未知の蚊だからどんな影響が出るかわからず、最悪の場合、重度のアレルギー反応を起こすか、リンパ腫になって死ぬ可能性も……。
しかもその外来種は、帝都大にある希少生物研究所から流出した可能性が高く(!)、その近隣にある「次世代科学技術博覧会」会場付近に生息していることが判明するのです。
この事実がわかるや否や、イベントをなんとか続行したい教授たちは「調査はした。帝都大からの流出はない。 “あってはならないことだから、ありえない”。 」などと発言。
事実関係を確認することを進めまいと必死になります。
しかし調査に疑念を抱いた総長(松重豊さん)が、発病している真に血液検査をしてくるよう要請。
ですが、結果はまさかの「陰性」。しかしこれはイベントを開催したい“教授たちの根回し”によるもので、別の病院で再検査をすると「陽性反応」が出てしまうのです。
【この展開…まるで現実世界のよう】
こうしている中でも、日に日に体調不良を訴える人が増加。ついには入院するほど重症化する者も現れたのに、イベントを中止にする気配はない……。
この描写は現実世界の問題にもリンクしています。また劇中に出てくる
「この組織を信用しないほうがいい、都合の悪い真実は必ず隠される」
というセリフも、刺さりに刺さりまくります。
【まさかの「予言の書」だった!!!】
あまりにもタイムリーな話題で鳥肌が立ちそうになりますが、『ここぼく』の脚本家・渡辺あやさんによると、
・ドラマのテーマを決めたのは2019年
・今回の第4話を執筆したのは2020年3月
というのだからビックリ! またツイッターを通じて
「もちろん2020年に何が起こるかなんて1ミリも想像できていませんでした。丸ごと放送出来なくなるんじゃないかと何度も思ったので、無事放送に辿り着いているのが夢のようです」
と語っており、脚本家も予想しえなかった「予言の書」展開に震えます。
【次回で最終回&再放送あるってよ~!】
ここへきて、ほぼ現実とリンクしてしまった『ここぼく』ですが、次回はなんと最終話!
イベントは開催されるのか、そして好感度を気にするあまり現実に目を背け続けてきた真は変われるのか……。
終わってしまうのは寂しいですが、物語の着地を見届けようと思います。
ちなみに、第4話はNHKオンデマンドで見逃し配信中。5月26日23時40分からはNHK総合で再放送されるので、ぜひチェックしてみてください。
参照元:NHK、Twitter @nhk_dramas、Twitter @gyakkofilm
執筆:田端あんじ (c)Pouch
コメントをどうぞ