2022年6月24日からNetflixで独占配信をスタートしたドラマ『ペーパー・ハウス・コリア: 統一通貨を奪え』。スペイン発の大ヒットドラマシリーズ『ペーパー・ハウス』の韓国版リメイクで、配信直後から日本でもトップ10内をキープし続けています。

『ペーパーハウス』ファンとして気になるのは “本家と韓国版の違い”

そこで今回は「本家ペーパーハウスとココが同じ&違う!」をテーマに、私的な韓国版の見どころをお伝えします!

【大まかなストーリーは同じだけど…】

本家『ペーパーハウス』の舞台はスペイン・マドリード。

教授と呼ばれるリーダーが、個性豊かな8人の犯罪者たちを集めて強盗団を結成&王立造幣局に籠城。警察との緻密な頭脳戦を繰り広げつつ “24万ユーロを奪う” という壮大な強盗計画を実行します。

韓国版『ペーパーハウス』の場合、大まかなストーリーは本家と同じですが、

・随所に盛り込まれた韓国ならではの演出
・スピーディーかつテンポのよいストーリー構成
・キャラクター設定が微妙に異なる

といった特徴が見られます。さて、ここからはこの3点を深掘りしていきますよ~!

【本家ペーパーハウスとココが同じ&違う!】

<その1:随所に盛り込まれた韓国ならではの演出>

韓国版では、韓国と北朝鮮による “南北関係” をキーワードに、両国間の緊張、不信、調和が描かれます。

舞台は、朝鮮半島を2つに分ける現在の軍事境界線上にある共同警備区域。この場所に設けられた、南北統一のための新たな通貨を刷るための造幣局に、強盗団が立てこもるところから物語はスタート!

強盗団は韓国&北朝鮮の混合メンバーで構成。人質や警察も全く同じで、南北が協力し合う描写、衝突する描写がいくつも出てきます。

また『ペーパーハウス』において欠かせないのが “衣装” 。

本家は「真っ赤なジャンプスーツ × サルバドール・ダリの仮面」といった格好でしたが、韓国版ではジャンプスーツはそのまま韓国伝統のお面「河回仮面(ハフェタル)」を採用しています。

個人的に気になったのはご飯。籠城中でも「おかずが数品&ご飯&スープ」といった韓国定番の定食スタイルで提供されているところに “らしさ” を感じました~!

<その2:スピーディーかつテンポのよい構成>

韓国版では本家のストーリーをギュッと凝縮。人間ドラマや恋愛要素を残しつつも「警察との頭脳戦」&「人質とのあいだで起こるスリリングなやり取り」に重きを置いています。

本家において人間ドラマや恋愛要素は大切な要素。それぞれが歩んできた人生を丁寧に振り返るので、より親近感を持てるのですが、そのたびにスリリングな展開が中断してしまうので “中だるみ” することもたしか。また、強盗団のメンバーが好き勝手に行動するせいで、計画にほころびが出てしまう点にもイライラ&ヤキモキさせられました。

いっぽうの韓国版ではそういったシーンをがっつりカット。スッキリとしてテンポが良い印象でした!

<その3:キャラクター設定が微妙に異なる>

強盗団として集結するのは、ベルリン、トーキョー、モスクワ、デンバー、ナイロビ、リオ、ヘルシンキ、オスロといったメンバー。素性を明かさないというルールのもと、世界各国の都市の名前を名乗っています。

韓国版でもこの点は全く同じなのですが、各キャラクターに注目すると、設定や性格がやや異なるキャラがチラホラいるんです。

代表格といえるのがトーキョー。本家のトーキョーは、戦闘力が高くて大胆で頼りになる反面、「自分勝手に行動しがち」という最大の難点がありましたが……韓国版のトーキョーは超がつくほど硬派!

本家では「チーム内の恋愛禁止ルールをやぶってリオと恋仲になる」というストーリーも盛り込まれているのですが、韓国版では恋に溺れることなく粛々と任務を遂行。教授を信じて、目的達成のためにストイックに行動しています。

自由奔放な本家・トーキョーと、自分勝手な行動は絶対にしない韓国版・トーキョー。好みは人それぞれかと思いますが、私は韓国版・トーキョーが好きでした!!

【このあと「後編」が控えています!】

本作は前後編で構成。現在は前編となる「パート1」全6話を配信中です。

前編のラストシーンではとんでもないピンチを迎えてしまっており、このあとの展開が気になりすぎる……!

1話あたり64〜78分と、韓国ドラマとしては比較的短めなのでさらっと観れちゃいますよ。週末のイッキ観に超オススメです♪

参照元:Netflix(1)(2)Instagram @netflixjp
執筆:田端あんじ (c)Pouch
Photo:Netflix