Hola! 海外で暮らす私・香月実穂が現地で感じた「日本ではありえないこと」や「驚くこと」を紹介するよ!

先日のスペインのスーパーマーケットあるあるでご紹介した「生ハムの量り売り」コーナー。

スーパーの散策のついでに、本場で切りたての生ハムを買えたら最高じゃん! ……といっても正直、スペインなんだし市販の生ハムでもかなりクオリティーが高いんじゃ?

気になることが続々とでてきたので、実際に買って食べ比べもしてみたよ〜!

※スペイン語ではハムを「Jamón(ハモン)」と呼びますが、分かりやすくするために記事では「生ハム」と表記しています。

【圧巻のラインナップ】

訪れたのはスペインに1600店舗以上あるスーパーマーケット「Mercadona(メルカドーナ)」

量り売りのコーナーでは、「原木(骨付きの肉の塊のまま)」や真空パック詰めされた「スライスハム」が販売されています。

訪れた店舗にあった原木の生ハムは4種類。どれもおいしそうに見えるけど、違いが分からないなぁ~。

悩んだのち、「1番安価な生ハム(100g / 507円)」と「1番高価な生ハム(100g / 1831円)」を買ってみることに。

【注文方法はシンプルだよ】

値段の表記は100gあたりだったのですが、100g以下でも注文OKでした。希望すれば真空パック詰めにもしてくれるみたいです。

注文するのってハードルが高いわ…」と怖気づいてしまいますが、ここでは日本の精肉店と同じと考えて大丈夫。商品を指さして、係の人に希望のグラム数を伝えるだけ!

ということで、さっそく私も商品を指さして欲しい量を伝えます。すると大きなナイフでスライスがはじまりました。

実は、生ハムを均等にスライスするのって簡単そうに見えて激ムズ! スペインでは生ハムをスライスする専門の資格もあるんですって!

スライスが終わるとバーコード付きの値札を付けてくれるので、あとはレジでお会計を済ませましょう!

買うのには怖気づかなかったのですが、高い生ハムの値段にはビビってしまい、予定より少ない50gだけ買いました(笑)。

そして「切りたての生ハム」との違いを比較をするために、市販の「パック詰めの生ハム(120g / 317円)」も合わせて購入しました♪

【いざ実食☆】

さあさっそく食べ比べるゾ〜!……と意気込む私の横にいたスペイン人の旦那がひと言。

種類が違うのに比較になるの?

えぇぇぇぇーー!! 何にも考えないで買っちゃったよ……。

よくよく聞いてみると、どうやら部位や品種によって味が全然違うんだそうです(泣)。なので今回は “生ハムビギナー” が試してみた、ということでご理解ください。

さあ気を取り直して、とりあえず比較のために並べていきましょう。量り売りの生ハム2つだけを比べても、色の濃さが全然違う~!

3種類を並べてみるとこんな感じ。やっぱり全然違う〜〜!

ここからは、見た目・香り・味の3つのポイントで徹底的に比べていきますよー!

<1つ目:パック詰めの生ハム>

120g – 2.28ユーロ(317円)/ 1gあたり2.6円

まずは、生ハム界では一般的な「Jamón serrano(ハモン・セラーノ)」のパック詰め版を試食。

見た目:薄切りロース肉のようなオレンジっぽい色。
香り:★☆☆☆☆ 弱めだけど生ハムの独特の香りはあり。
味:カルディで売っている「生ハム切り落とし」に近い味で、燻製ハムを食べている感覚。

<2つ目:安価な量り売り生ハム>

100g – 3.60ユーロ(507円)/ 1gあたり5円

続いては12ヵ月熟成させた生ハム「Jamón Reserva(ハモン・レゼルバ)」。

見た目:サーモンに近いオレンジ色。
香り:★★★☆☆ “これぞ生ハム” と思うような上品な燻製の香り。
味:噛めば噛むほど旨味が出てくる。

<3つ目:高価な量り売り生ハム>

100g – 13ユーロ(1831円)/ 1gあたり18円

最後は、スペイン産のドングリを食べて育った豚「Jamón Bellota Ibérico(ハモン・ベジョータ・イベリコ)」。

見た目:深紅のように濃い赤色。
香り:★★★★★ 熟成された生ハムの強い香り。人によってはクセを感じるかも。
味:うま味がギュッと詰まっており、脂身も甘みとコクがある。

【結論:迷ったら高い生ハムを選ぶべし】

意外とパック詰めが善戦するのか? と思いきや、結果は明らかでした。実際に切りたてを食べてみると、風味がパック詰めと全然違うんです。

高い生ハムは間違いなくウマい! 種類すら知らなかった生ハムビギナーでも分かるほど、味の深みと香りが比べ物にならないくらい違うんです!

そういえば、購入したときに「良い生ハムを食べると、安価な生ハムが食べられなくなるよ!」と、お店の人が言っていたのも納得。

専門店まで行かずともスーパーでクオリティーの高い生ハムが買えるなんて、さすがハム大国。

ぜひスペインを訪れた際には、ばらまきお土産をメルカドーナで調達するついでに、生ハムの量り売りとワインをゲットして、ホテルの部屋飲みを贅沢にグレードアップするのはいかがでしょう☆

生ハムは検疫の関係で日本への持ち込みは出来ないので、ぜひ現地スペインで堪能してみてね!

※1ユーロ:141円(2022年9月30日現在)

参考:メルカドーナ(スペイン語)
撮影・執筆:香月実穂
Photo:(c)Pouch