自分史上最高に愛してしまったクズ男と、そこまでの愛はないけれど「この人といたら確実に幸せになれる」と思わせてくれる誠実な男。もしもどちらかを選ばなければならないとしたら、あなたはどうする?
今回ご紹介するのは、大ヒット韓国ドラマ『サイコだけど大丈夫』の脚本家が手がけた新作ラブコメディです。記憶を消してもう1度観たい、いや記憶が消えなくても何度もくりかえし観たくなる、私的に今年最高ランクの韓ドラかも……!!
毎週金曜は各配信サイトで観られるオススメ作品を紹介する日。
今週もよく頑張った……週末はおうちでゴロゴロしながら、Netflix韓国ドラマ『Mr.プランクトン』を観て、カウチポテトになっちゃお〜!
【あらすじ】
海に流されるプランクトンのように “その日暮らし” をしてきた男・ヘジョ。ある日、自分の余命がわずかだと知ったヘジョは、本当の父親を捜す旅へ出かけることを決意します。
ヘジョが旅の相棒に選んだのは、孤児として育った元カノのジェミ。孤独を抱えて生きてきたふたりは、すぐに通じ合い、深く愛し合うようになりますが、ふとしたことで別れてそれっきりに……。
ヘジョと別れたあと、ジェミはオ・フンという御曹司と婚約していましたが、なんと結婚式に現れたヘジョに拉致されて(!)しまいます。逃げるヘジョ、戸惑うジェミ、ふたりを追う婚約者と謎の影ーーー果たして物語の結末は!?
【ココが見どころ!】
<その1:ひと筋縄ではいかないロードムービー>
別れた男女が再び出会って旅を続ける本作。簡潔な言葉で表すとしたら「ロードムービー」なのですが、思ってたロードムービーではないんですよね、これが。
ジェミにはやさしい婚約者がいるのに、目の前にはかつて狂おしいほど愛したヘジョがいる。それに、ジェミには「子どもができない体なのに義理家族に『妊娠している』とウソをついている」という負い目があるため、帰りたくても帰れないのです。ヘジョのほうもなにやら訳ありのようで、遺伝子上の父親を探そうとするいっぽう、悪い集団に目をつけられていて逃げ回る羽目に……。
まるで人生のように、走ったり立ち止まったり、傷ついたり、予想外の誰かに助けられたり。そんなふたりの旅は全くひと筋縄ではいかないのです。
<その2:喜怒哀楽で忙しい…感情の大渋滞>
1話あたり約1時間×全10話で構成された本作。物語の序盤は、さながら「ヘジョ×ジェミの珍道中」という感じでおもしろパートが多め。ふたりを追うジェミの婚約者のシーンも完全に「珍道中」なので終始笑いが絶えません。
ですが、中盤に差しかかりはじめると、だんだんシリアスな展開も増えていきます。ヘジョが直面している悲痛な運命が、せつなくてやるせなくて、涙が止まらなくなるんですよ。
ヘジョ×ジェミ×オ・フン(※ジェミの婚約者)の三角関係からも目が離せないので、ゲラゲラ笑ったり、目が腫れるほど大号泣したり、きゅんきゅんしたりと感情が忙しいっ!!
<その3:ヘジョが沼すぎる>
本作の魅力に沼落ちしている人の多くは、高確率でヘジョにも沼落ちしています。
根無し草のように生きてきたヘジョは、自由で、強くて、そこはかとなく色気があって、少年のように無邪気に笑う人。クズ男を装っているけれど、本当はジェミがとても大切で、彼なりに大事に大事にしているわけです。でも、自分の感情をうまく表せないから、全然伝わっていないという。このギャップはまさしく「沼」ですわ。
しかもですね、ヘジョを演じているウ・ドファンさんは、塩顔イケメン×高身長×とんでもない肉体美の持ち主なんですよ。彼の大きな手がジェミの小さな手を包みこむたび、その大きさの違いに身もだえてしまうことでしょう。
【今年の韓ドラのダークホースです】
本作は、コアな韓ドラファンが絶賛する今年最後のダークホース的な作品です。配信当初はさほど注目を集めていませんでしたが、口コミでじわじわ評判となりTOP10にランクインを果たすまでに……!!
本作をすべて鑑賞し終わったあとは、おだやかで、なんともいえない充足感に包まれることでしょう。
ヘジョとジェミを取り巻く、心やさしいサブキャラたちにもご注目。エンディングで流れるママス&パパス『夢のカリフォルニア』も、本作の世界観にマッチしすぎていて最高のスパイスになっておりますよ~!
■今回ご紹介した作品
『Mr.プランクトン』(原題:Mr.플랑크톤)
2024年11月8日よりNetflixで独占配信中
※カウチポテトとは:ソファや寝椅子でくつろいでポテトチップをかじりながらテレビやビデオを見て過ごすようなライフスタイルのこと。
執筆:田端あんじ (c)Pouch
Photo:Jiyeon Kim/Netflix © 2024 Netflix, Inc.
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