本日17時半頃、新宿三丁目にある飲み屋街で異臭騒ぎがあり、警察や消防隊員が駆けつけるなど周囲は一時騒然となりました。

偶然付近にいた記者も直行。消防士や警察に状況を伺うと「目が痛いと訴える人がいる」「異臭がすると連絡があった」などの断片的な情報しか得られない。この暴風とは無関係なの? 暴風の混乱時を狙った犯行? ま、まさか「サリン」?

事の真相は、誰も予期できないであろう、かな~りお騒がせなものだったのです。

暴風の轟きと共に、サイレンがそこらじゅうに響き渡り物々しい空気に包まれた新宿三丁目。新宿三丁目と二丁目を隔てる新宿五丁目東交差点の広い通りには、何台もの消防車やパトカーが停車し、単なる暴風の影響だけではないような雰囲気。

三丁目の飲み屋街に足を伸ばすとエリアの一部がテープで通行止めにされ、とある居酒屋の前ではたくさんの警察や防護服を着た隊員などが念入りな調査をしている最中でした。

記者が到着してから30分程経過した頃でしょうか、捜査員たちはその場から撤収。警察は「何事でもありませんでした」と平静とした顔つきで報告する。

じゃあ、いったい何があったというの? 異臭騒ぎって?

捜査員たちが出入りしていた店の女将さんに話を伺うと、仰天の真相がわかったのです。

「お店にいたら突然喉に刺激のようなものを感じ痛くなり、そのうち気分まで悪くなった」と困惑気味に話す女将。ほかのスタッフも同様の症状になり、ガスの一酸化炭素中毒ではないかとか、サリンなどの毒物ではないか? といった憶測まで飛び交ったそうです。

ところが、本当の理由はほかにありました。

なんとその理由は、「隣のタイ料理屋が大量にトウガラシや香辛料を炒めていたため、気化した刺激臭が換気口を伝って店に入ってきた」というものだったのです。

恐るべし、トウガラシ! 刺激的すぎなタイの香辛料! 

なにはともあれ、何事もなくて本当によかったよかった! お店の方たちも、その後すっかり体調が良くなったそうです。これまでこんなことはなかったというから、それもこれもこの暴風が招いたのでしょう。まったくもって人騒がせな暴風ですね。今度はどんな驚愕を我々にもたらすというのでしょう。

そういえば元々記者は帰宅時に濡れないようにとカッパを買いに外に出たのですが……取材をしているうちに差していた傘はキノコになり、すっかり雨ざらし状態でプールで泳いだ後のようにびしょ濡れになりました。

ええ、こんなことはショッチュウなので平気です。とにかくみなさん、このように何が起こるかわからないので、くれぐれもお気をつけてご帰宅くださいませ。

(取材、写真、文=めるりんこ)