海外旅行に行って写真をパチリ。観光名所や景色の写真も思い出深いものになりますが、特に印象深い写真になるのが現地で生活する「人々」が入った旅写真です。でも、堂々と人を撮影するのって意外となかなか難しい。

いきなり撮ったら怒られないか。「写真を撮っていいですか?」と声をかけるべきなのか。そう考えているうちに、印象的な写真が撮れるシャッターチャンスが逃げていくのです。

もっと、イイ顔してる「人」を撮りたい。バシバシと撮りたい。思いっきり……とお考えの方に、オススメの国があります。インドとミャンマーに挟まれた、モデル「ローラ」のふるさとでもあるバングラデシュです!


この国をオススメしてくれたのは、たびたび本誌ポーチにも写真提供をしているカメラ愛好家のmamiyak46氏。彼はこれまでに数々の国を旅してきた元バックパッカーですが、「ほとんど “見どころ” がないバングラですが、真の見どころは“人々”だったのです」と断言します。

「世界一の人口密度をほこる首都ダッカの街を、一眼レフのデジカメ持参で歩いていると、向こうから『俺たちを撮って!』と必ずきます。さらに市場などでは、『ほら、今、シャッターチャンスだ!』と撮影を促してくれたりも。そして全員、ノリがいい」。

と彼。他の国に比べたら圧倒的に旅行者が少なく、“外国人”が珍しい存在になるため、とにかく容赦無い好奇の視線を浴びるのだとか。道を歩いていたら10秒に一度は「よう友達!」と声がかかり、レストランでは店外に30人以上の“見物人”が集まるというバングラデシュ。

「常に人にジロジロと見られているからこそ、逆に安全だってのもあります。女性ならば特にギロギロッとした熱視線を浴びまくることでしょう。でも常に100人くらいが見ているので、悪い奴らも寄りつけない。ただし、他の国同様、気をつけるに越したことはありません」。

また、道に迷ったり、困ったことが発生したときも、なぜか必ず少し英語の話せる紳士的な人が登場して助けてくれるのだとか。そして、助けるだけ助けて、名も名乗らず去っていくのだとか。なんという粋(イキ)な人たち!

写真好きならぜひとも行ってほしい国・バングラデシュ。今回100枚以上も掲載した数々の大サイズ写真をご覧になったら、必ずや行きたくなることでしょう。旅行者が増えに増えても、どうか彼らの純粋な“イイ顔”が消えませんように。

(文=長州ちなみ、写真提供=mamiyak46

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