大学を卒業しても就職先がない学生が大量にいるという世知辛い世の中。皆さんのなかにはハローワークにせっせと足を運んでいる人もいるのではないでしょうか。そんななか、男鹿市観光協会からハローワークに寄せられたある求人が話題を呼んでいます。

そのお仕事とは……なまはげ! あの男鹿市の伝統行事として知られるなまはげの成り手を募集中なのです。なまはげって家督制なんかではなくこんなにオープンに募集されるものなんですね。あら、意外とカジュアル!

さて、気になる詳細はというと……。

雇用期間は10月から来年3月末までで、勤務時間は8:30~17:15までのフルタイム。なまはげといえば大晦日やお祭りのときだけ出動すればよいのではと思いがちですが、今回の募集ではオフィスでの事務仕事もまわってくる模様。仕事内容には「県内外での観光キャンペ―ンへの参加による男鹿PR」といった純・なまはげ的なものだけでなく、「観光キャンペ―ンの企画及び計画書作成」や「パソコンによる出張等の報告書作成」といった業務も含まれています。

そう、現代のなまはげはただ「泣く子はいねがーーーっ!!」と小さな子どもを脅して泣かせてればよい訳ではなかった!!

「必要な経験等」という欄には「パソコン(エクセル、ワ一ド)が出来る方」、「必要な免許・資格」という欄には「普通自動車免許」の文字が! これからはPCで企画書を作成し、車を運転して営業先へ向かう“ハイスペックなまはげ”が必要とされる時代なのです。

これを見てネット上では

「エクセル、ワード?  時代に追いつくなまはげってスゲェ」
「パソコン使えないと務まらないなんてなまはげも結構苦労してるんだな」
「車乗ってるなまはげ想像すると笑える」
「なまはげ活動って数年前からやってるよ。遠くの県まで行ってイベントとかにも参加する」

などの声が上がっています。

気になるお給料は月給205,800円、男鹿市在住の人に限るとのこと。実はなまはげの募集は今年3月にもありましたが、今回のは震災等緊急雇用対応事業の一環。そのため、被災者を優先して採用するそうです。震災で職を失いいまだ再就職できない人も多いといいます。被災者支援と地域活性化のどちらも兼ねた今回の求人、温かい目で見守りたいですね。

(文=鷺ノ宮やよい)

参照元:ハローワークインターネットサービスhttp://goo.gl/LR8qw

※生ハゲ画像協力=男鹿市観光協会