勢いで取り返しのつかないことを言ってしまって、その後味の悪さに舌を……(間違った、舌噛んじゃダメだよ!)唇を噛んだ経験、誰にでもあるよね。違うのー! そんなつもりじゃなかったのー! って、遅い、もう遅すぎるんだ。
今回は、「別れてよかった!」ワースト元カレ番付表/なんちゃって九州男児からリアル犯罪者まででの取材中に拾い集めた「別れ際に放たれた仰天捨てゼリフ」をご紹介。
あのとき愛をささいていたのと同じ唇から、こんな言葉が出てくるなんてね!
■ 前頭/心が狭くてゴメンナサーイ!
「二股が発覚したのでバイバイ。そうしたら、『お前は変わった。昔はもっと心の広い人間だった』って、いやいやいやいや! 二股されて平気なのは、心が広いんじゃなくて鈍感でだらしなくて都合のいい女だろ! 早く、その心の広い次の彼女とやらを探して幸せになってくださーい! 未熟なアタシでゴメンネッ」(アルバイト・22歳)
■ 小結/算数できますか?
「元カレは理屈っぽくて性格が合わなかった。別に、悪い人ではなかったんだけど、相性が悪いのは仕方がないよね。これはわたしが悪いんだけど、次を探そうとして合コンに出まくっていたことがバレちゃった。もちろんこっちがフラれる形で最後の説教を受けたとき。『誰に聞いても君がおかしいって言うよ。100人中9人がそう言うよ』……えっ? 100人中9人? 1割以下じゃん。残り91人はわたしの味方らしいよ、意外(笑)」(薬剤師・34歳)
■ 関脇/そこだけはブレない男
「行きつけのバーで知り合った元カレ。お互い酔っている状態でしか話したことがなかったので、落ち着いた明るい人間だと勘違い。シラフで会うとものすごく陰気でネガティブだった。趣味も合わなかったし、テンション下がってきたから『イベントとかで忙しいし、ちょっと距離おいたほうがいいかも?』とやんわり放流。そうしたら『人の噂も四十九日っていうから、二カ月くらいあのバーには行かないで』だって。四十九日ってそれ法要じゃん。どんな話題も暗い雰囲気にする天才だったけど、言い間違いまで徹底して陰気だった」(キャバクラ・27歳)
■ 大関/お前のやったことが返ってくるんだろう
「付き合い始めたばかりの教師の彼が、生徒の保護者と校内で関係していた。ありえないよね。やや軽薄なところはあったけど、ここまでだらしなくて節操がないとは思ってなかった。もう関わりたくなかったのでメールでさらっと別れを告げたら、『自分のやったことは自分に返ってくるんだよ?』と上から目線のセリフが。……うん、おっしゃる通りだと思うよ。あまりに迷いのないその態度に、私が何か悪いことしたんだっけ? って一瞬考えちゃった」(公務員・30歳)
■ 横綱/言いがかりにも程がある
「私の態度や行動が気に入らないと、『親の育て方が悪いんだろうな』とか『オマエの友達はオマエといると疲れるだろうな』とか、いちいち私の周りの人間を引き合いに出して人格否定をしてくる元カレ。言いがかりだってわかっていても、けっこう心に響く。この先ずっとこういう責められ方をするのは耐えられないと思ってサヨナラすることに。覚悟はしていたけれど、人格否定に続く人格否定で心はもちろんズタズタ。最後のほうは親兄弟どころか先祖まで出てきた。
別れてくれさえすればいい、と言い返さずにひたすら耐えていると、責めるレパートリーが尽きたらしくて、『お前に飼われているグッピーがかわいそうだ』とポツリ。ハァ? グッピー? そこですか? ファミレスで盛大に噴き出しちゃった。それと同時に、今までグサグサ刺さっていた呪いのような言葉たちが全部ぽろっと抜けた。コーヒー代置いて、笑いながら帰ったよ。あー、ホントに救われたー! あれを言ってくれなかったら、今でも自尊心が傷ついたままだったかも。感謝感謝。かわいそうなグッピーは今でも元気、繁殖して増えちゃったから水槽買い換えたよ」(派遣社員・28歳)
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別れ話にどっちが悪い、なんて、よっぽどのことがない限り決められないもの。いろんな元カレの話を聞いたけど、「そりゃ、アンタも悪いよ」っていうのだってあったもん。ただ、別れ際には、思い出しても恥ずかしくない言葉を選ばないとね!
それから、「わー、これは別れた方がよかったね!」という元カレたちに共通していたのは、「幼稚で何でも人のせいにする」ということ。不都合を人のせいにして自分を納得させてると、成長できないんだね。
そして、そんな元カレと付き合っていた彼女たちに共通していたのは「また似たような男と付き合ってる」ということ。どんな相手からでも、何か一つくらいは学べることがあるもの。でも、一回で覚えようね!
(写真、文=綾部綾)
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