yoru
今晩は、お姫さま。何だか鼻声じゃない……? 寒い日が続いたから風邪でもひいてしまったんじゃないかな。え…お風呂上がりに湯冷めしたかもだって? 駄目だよ、早めに髪を乾かして暖かくしていなきゃ、姫が倒れたら僕はもう……

まあ、その時はスペシャルな看病をしてあげるからね。

ということで、病気になった際の看病について少し話そうかな。そこまで差はないらしいんだけど、女性の方が看病してもらいたいものらしいね。「だるくて動きたくない」などの身体的な理由よりは「心細い、誰かに看てもらっていると安心する」など、精神的に不安な要素がそう思わせるみたい。

もちろん万が一姫君が風邪をひいた時は全ての面でケアしてあげるからね……けど病気をうつしたくないだって? まあ、心配をかけたくなかったり、かえって気を遣ってしまう姫君たちも多いみたいだね、どちらにせよ心細いときは僕がいることを忘れないで欲しいな。

ホワイトホースに乗ってすぐに駆けつけるよ……え、馬は勘弁してほしい!? 仕方ない、ヒヅメの音が近隣の迷惑になってしまうからね……馬で参上するのは我慢するよ。

ちなみにもし病気になったら何が食べたいかな? 王子特製雑炊という僕のスペシャルなメニューがあるんだけど、姫君にぜひ召し上がって頂きたいな。レシピはヒミツなんだけど今度こっそり教えちゃおうかな。さあさあ、風邪をこじらせてしまう前に暖かくして寝てしまうのが一番、おやすみ、お姫さま。

撮影・執筆=リョウ・カミヤ (c) Pouch