どうも。ここのところ居酒屋取材が続いている井上です。
居酒屋ハントも良いのですが、性(さが)なんでしょうね、きっと。やっぱり体を張らないと仕事した気にならないので、22日、茨城県水戸市で開催された「納豆早食い世界大会」(主催:水戸観光協会)に出場してきました。
「水戸城! オラに力を分けてくれ!」
舞台は梅が咲き乱れる偕楽園にほど近い湖畔。そに集まったのは、10代から60代までの男性90名と女性47名。予選を14名ずつ行い、男性は予選の上位10名、女性は上位5名のみ決勝に進めるというのことですが、その勝率の低さにちょっと身震いしてしまいます。
参加者の中には「普段からトレーニングしています。毎年挑戦しているのだけど、なにせチャンピオンが強すぎて……」とドキュメンタリー向けな意見もある一方、「1年前にテレビで観て面白そうだから参加しました!」とポップな意見もあり、ここまで熱の入り方にムラがある大会も珍しいなと静かに思いました。
納豆の量は以下の通り。
【予選】
男性:310gのご飯と90gの納豆
女性:210gとご飯と90gの納豆
【決勝】
男性:350gの納豆のみ
女性:210gの納豆のみ
(市販の四角いパック納豆は約50g)
使用するのは納豆大会らしく、水戸名物の「藁苞(わらづと)納豆」。市販品よりも大粒で固く、粘りが強いのが特徴です。予選はなぜか「納豆ごはん」で競うのですが、そのボリュームはなかなかのもの。一瞬、大食い大会かと思いましたよ。
■予選スタート。参加者たちを阻むのは水戸納豆の強烈な粘り!
ゆるキャラや黄門様御一行が見守るなか、いよいよ戦いの火ぶたが切られました。私は、幸か不幸か予選第1組に入ってしまった上、番号の都合上ど真ん中に座ることに。こうしていざ大勢のギャラリーを前にすると、私みたいなぺんぺん草は足がすくんでしまうんですねぇ。みるみるうちに食欲が減退するのを感じました。
「はじめ!」という司会者の爽やかな掛け声を受け、顔をグワッと皿に近づけ箸を激しく動かす参加者たち。
みなさん、きっと「納豆なんてパパッと混ぜて吸い込めば楽勝じゃん!」とお思いでしょうが、先述のとおり藁苞納豆の粘りの強さといったら。アリクイのように口をとがらせるも全然入ってこないため、「なんぞ! これなんぞ! 粘りが強すぎて吸い込めない!」とパニックに陥ります。
その上、湖畔の風により髪の毛に納豆が絡まる事態が発生。この大会には「机や服などに納豆が1粒でも残っていたら失格」という厳しい掟があり、髪に絡んだとはいえ納豆を残すことは許されないのです。正直、自分の髪をペロンチョしながら泣きそうになりました。
1分ほど経ったころ、「はい!奥の方で食べ終わった方がいらっしゃるようです!」と安定の爽やかさで発表する司会者。
ほげ!? もう食べ終わった人いるの!?
絶対に負けられない……だって、私、Pouch代表で来てるんだもん!(たぶん)。食道、そして瞳孔を開いて最後の力を振り絞ります。
うぉぉぉぉぉ! ラストスパートやぁぁぁぁ!
うぉらぁぁ! 食べ切った!
私のタイムは2分37秒。いやぁー! あの粘りには手こずりましたけどやってやりました! 我ながらよく頑張ったと思います。実を言うとね、最初から入賞狙ってたんですよ。だってほら、東京から鈍行で2時間かけてきたんだもの。勝利のためなら人前で鼻から納豆出したって構わない意気込みだったんですよ。
え、結果? 予選敗退です。
1分~1分20秒が決勝に進むラインのよう。
■決勝、それは「秒」の世界
決勝男性の部では現世界チャンピオンの神山さんが20秒で完食し、自己記録を更新して連覇を達成。一方、女性の部では210gを32秒で平らげた初参加の竹谷さんが優勝。男女ともに熱い試合が繰り広げられ、会場は大いに沸きました。
来年も梅が咲く頃に開催されます。参加費は「無料」ですので、興味のある方はぜひ挑戦してみてくださいませ!
参照元:水戸観光協会
取材・撮影・執筆=井上こん/ 撮影=おぱんぽん氏(c)Pouch
▲皿が持ち上がるほどの粘り
▲ニュージーランド出身の英語教師エマさんは「納豆は好き。でも量が多かった(笑)」
▲撮影協力してくれたおぱんぽん氏はスクール水着姿で会場を沸かせた
▲藁苞納豆の扱いに苦戦する人が続出
▲350gの藁苞納豆(決勝男性の部)。その破壊力が伝わるだろうか
▲犬食いが勝利への近道のようです
▲「納豆は飲み物です!」と語った女性チャンピオンの竹谷さん
▲参加賞として藁苞納豆とお米を貰いました! 水戸市、太っ腹ぁぁ!
▲満開の梅も見て行ってくださいませ
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