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合法・違法問わず、巷に溢れる、ありとあらゆるドラッグ。その中でも近頃、米国の若者たちの間で流行しているのが、なんと「コーヒー豆」なのだそう。

コーヒー豆をタバコに混ぜ、紙タバコの要領でくるくると巻き、火をつけて吸う。水タバコに応用しても良い、というこちらの方法。気になるのはただひとつ、一体どのような変化が、体に訪れるのかということです。

果敢にも自らの体を使ってコレに挑戦したのが、海外サイト『VICE United States』の男性記者、Jules Suzdaltsevさん。これからご覧いただくのは、彼が体験した、実録レポートでございます。

と、その前に、まずはJulesさんが事前に調べた「コーヒー豆を吸うことによって伴う副作用」をご覧いただきましょう。「痙攣・下痢・めまい・幻覚・嘔吐・発熱」……こ、これは、明らかに1人で行うのは危険! というわけで、いざというときのために友人が傍らでスタンバイ、いざ実験開始です。

【用意するもの】

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・挽いたコーヒー豆
・紙タバコ用ペーパー
・タバコの葉(今回はへーゼルナッツフレーバーのものを使用)
・コットンボール(フィルターとして利用)
・ローリングトレイ(タバコの葉が散らばるのを防ぐための作業台)
・ライター

紙タバコを作る手順で、コーヒー豆入り巻きタバコを作成。早速ひと吸いしてみたところ……Julesさん曰くその感想は、「普通のタバコとあまり変わらない味」

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そこで今度はコーヒーの量を2倍に増やして、2回目のトライ。すると今度は、先ほどよりも手ごたえを感じる反応がやってきたのだそうで、その感想は「ちょっぴり苦みを感じる」「コーヒーの風味はやや欠けている」「煙自体は非常になめらか」、とのことでした。吸った直後は、頭がややフラフラするように感じたそうです。

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さてお次は、紙タバコではなく、パイプでトライ。しっかしJulusさん、体はるなぁ。

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しばらくすると、Julesさんの体に変化が訪れます。目の奥のほうに感じる圧力偏頭痛のような症状、そして。それはひとことで言うと、「不快」そのもの。

咳は水を飲むことで収まったものの、めまいと偏頭痛はますます強くなるばかり。そのまま散歩へ出かけてみたところ、付き添った友人の証言によれば、Julesさんの歩行状態は普通ではなく、少々よろめいていたそうです。また本人によれば、その後も偏頭痛はおさまらず、呼吸もしにくかったといいます。

これで止めておけばよいものを、Julesさん、今度は水タバコ用のボングで、コーヒー豆を吸ってみることに。

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ひと吸いした感想は、「舌が乾く感じがして、喉はキリキリと痛む、最悪なテイスト」。その後訪れた症状も、「頭痛」「寒気」「口と鼻にこびりついた不快な感覚」「胸が重いような感覚」とさんざんで、この上さらに「無気力」「不安感」にも襲われたのだそう。

もう止めるかな、と思いきや、お次は「水タバコに水ではなくコーヒーを入れ吸う」という暴挙に挑んだJulesさん。すると驚くことに、吸いこんだ煙は絹のように心地よく感じられたのだそう。……ご本人もおっしゃっておりますが、おそらく体が慣れちゃったんでしょうね。

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この怒涛のトライの最中、Julesさんが感じた主な症状は、次のとおりです。

・数時間に渡って不快感が続く
・吐き気を催す
・頭が鈍い
・終わらない偏頭痛
・目の焦点が合わない
・ずっと緊張状態にあるような感覚

その後2時間ほど眠ったところ、びっしょりと汗をかき、体はまだ酔っ払っているかのようだったと語った、Julesさん。なぜこんなことが流行っているのか全く理解できないし、推奨している若者たちをひっぱたきたいとまでおっしゃっておりました。

「カフェインを摂取したいなら、ほかにいくらでも方法がある。カフェイン入りタブレットだって売っているのだから。とにかくこの方法は、絶対におススメできない」

ふむ、たしかに、ここまで不快の連続なのにもかかわらず、なぜ流行しているのか甚だ疑問だわ。というわけでみなさん、結論から申しますと、コーヒー豆を吸っても気持ちよくなるどころか、ひとつもイイことなさそうです!

参考元:VICE United States
執筆=田端あんじ (c)Pouch