フォークやいすなどの日用品を買う際に、あなたはどちらを重視していますか?「機能」それとも「デザイン」? できれば、そこそこ機能的でなおかつちょっぴりオシャレというのが理想ですよね。
そこで本日は、思わずツッコミを入れてしまいたくなる日用品「The Uncomfortable」シリーズがもやもやする仕上がりになっておりますのでご紹介いたします。
前衛的すぎるデザイナー、カタリーナ・カンプラーニさんのデザインした日常的なものたちは、ひとことでいうと「機能」と「デザイン」のバランスがなんだかおかしいのであります。いったいどんなものがあるか、いくつか見ていきましょう。
■刺せないフォーク、すくえないスプーン
フォークってなんのためにあるのか。って食べ物を刺して口に運ぶものですよね。その機能があってこそはじめてフォークは存在する意味があります。しかし、このフォーク、フォークの要である刺す部分が、本体と丸かんでのみつながっているのであります。フォークを持つだけで、フォークの先がぷらんぷらんするのは想像にもたやすいことです。ああ、なんて意味のない! たしかにオシャレなのは認めるけども、それじゃあ本末転倒だろうよ!
さらに、スプーンもこれまた厄介。スプーンの一番大事な部分、先っちょになんかチェーンついてるんだけど……!!! 邪魔! 超邪魔だから!!! それでカレーをすくったら、絶対に絶対にイラつきながら食べる羽目になってしまうよ!
さらに、スプーンとフォークの頭の部分を丸かんで止めたものも。ああ、なんて役立たず。柄がないとつかめないしもう意味わかんない!! もやもやする~! きー!
■水が出ないじょうろ
つづいてはじょうろです。じょうろの本来の責務は植物に水を与えることですが、このじょうろは口の部分が、水を入れる部分のほうにむいちゃっております。どんな物理の法則で口から水が出るんでしょうか? 水を入れる部分から水を入れて、溢れても入れ続ければ、多少口の部分から水が出ると思うのですが、この断固な拒否姿勢を続けるのなら、物置にしまい込んじゃうわよ!このへそ曲がりじょうろを使うくらいなら、飲み終わったペットボトルのほうがまだ便利でありましょう。
■掃除をしている姿を想像すると笑えるほうき
とりわけ記者の心をつかんで離さなかったのがこちら。元祖掃除道具のほうきは1つあると何かと便利。しかし、こちらのほうきをよく見てみると、柄がブラシに対して垂直ではなく平行についております。つまり、このほうきでお掃除する場合は床に這いつくばって行う、または、ブラシではないところではくという究極の2択。なんという2択なんだ!
ここまで本来の機能を全うできていない子たちを作り上げたら、フォーク業界やじょうろ業界から袋叩きにあうんでないの? とちょっぴり心配にさえなります。シリーズ名からして「不便」だと銘打っている「The Uncomfortable」シリーズ。デザイナーのカタリーナさんによると、このデザインのコンセプトは「『便利なものを不便に』リデザインすることによって本来のアイテムの記号的な意味を強調した」とのことです。
とっても前衛的で、新しい発想。どの作品も、便利なアイテムでは決してありませんが、ポンとそこらへんにおいてもサマになる、そんなオシャレ感がにじみ出ています。
いつもは目にも留めないフォークやいすをアートとして見てみると、いつもとは少しちがった世界が見えてきますね。
参照元:kkstudio
執筆=黒猫葵 (c)Pouch
▼他にもこんな作品がありますぞ! もやもやしちゃってくださいな!
コメントをどうぞ