titan

現地時間10月30日、米航空宇宙局(NASA)が公開した、土星最大の衛星「タイタン」。言葉を失うほどに美しいその姿を、本日はみなさまにご覧いただきたいと思います。

土星探査機「カッシーニ」が近赤外線により観測、出されたデータから作成したカラーモザイク画像に見えるのは、太陽の光に照らされた、北極地域にあるメタンの湖。

初めてとらえられた貴重な画像!

画像の左斜め上、11時の位置を輝かせているその現象は、太陽光により表面が鏡面反射する「サングリント(sunglint)」と呼ばれるもの。北極地域の湖とサングリントが同時に撮影されたのは、今回が初めてなんですって。

【波長を低くすることで観測に成功】

また最も輝いている部分、「反射点」「鏡面点」などと呼ばれる箇所は、タイタン最大の湖である「クラーケン海(Kraken Mare)」の南。湖を2分する群島の、北に当たります。その光はあまりにまばゆく、そして明るかったため、非常に低い波長にすることで、ようやく観測できたのだそうです。

【肉眼で見やすいように加工】

この貴重なモザイク画像は、さかのぼることおよそ2ヵ月半前の8月21日、「カッシーニ」が「タイタン」へ最接近した際にとらえたもの、とのこと。実際の色情報は含まれているものの、肉眼でわかるほど自然な色ではなかったため、見やすいよう加工が施されています。

そうでもしなければ、「もや」がかかってとても見ることができなかったという、今回の現象。ホログラムのように色と光が交錯するその光景を、それではしばしの間、お楽しみくださいませ。

画像:NASA / JPL-Caltech / University of Arizona / University of Idaho
参照元:NASA – Jet Propulsion Laboratory
執筆=田端あんじ (c)Pouch

▼見惚れちゃうよね……

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