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華奢でありながらも、ふんわり丸みのある体つき。面長の顔と、どこか憂いのある表情。思わず抱き寄せたくなるようなたおやかな仕草に、つい目を奪われてしまう。

魅力的な女性たちを生涯描き続けた、大正ロマンを象徴する画家・竹久夢二の展覧会「竹久夢二 詩と絵のおくりもの ~大正ロマンを彩る詩人画家のメッセージ~」が、4月3日(金)から6月28日(日)まで、東京都文京区にある竹久夢二美術館にて行われます。

【数多くの美人画を残した夢二】

「夢二式美人」と称された、数多くの美人画を残した夢二。「大正の浮世絵師」とまでいわれた彼の名前を聞いてまず思い浮かべるのは、やはり絵画作品なのではないでしょうか。

【元々は詩人になりたかった】

ですが彼、そもそもは詩人になることを夢見ていたのだそう。しかしそれでは生活の糧を得られないため、「文字の代りに絵の形式で詩を書く」という表現スタイルを確立したんですって。へええ、なにが世に出るきっかけになるか、わからないものですねぇ!

【絵と詩が織りなす独自の世界観】

今回の展覧会は、画家であり詩人でもあった夢二が残した、独自の作品世界にクローズアップ。恋や人生をテーマにした詩画、少女や子供たちへのメッセージ、さらには社会や時代を鋭く見つめて紡ぎ上げた言葉と絵画の世界を、たっぷりと堪能できる構成になっているみたい。

【切ない言葉に、胸を掴まれます……】

「待てど 暮らせど こぬひとを 宵待草のやるせなさ 今宵は月も 出ぬそうな」

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個人的には昭和9年の作品、セノオ楽譜「宵待草」にある一節に胸を掴まれました。言葉といい女性の表情といい、なんだかちょっぴり切なくなっちゃうよね……。

絵に言葉が加わることで生まれる、夢二ならではな、美の世界。そこへ触れることができるこの機会を、どうかお見逃しのないように。

参照元:弥生美術館・竹久夢二美術館
執筆=田端あんじ (c)Pouch