どこまでも続く、アイスランドの広大な平野。そこにニュッと現れたのは……真っ白な巨人!? 巨大な彫刻のように見える “巨人” モニュメントの正体は、なんと送電用の鉄塔。
アイスランドにおける人口過密地域に、電気を送る。そのための鉄塔をワイヤーフレーム彫刻で制作、巨人のかたちにしようと提案しているのは、アメリカの建築会社「Choi+Shine」。
同社のプロジェクト「The Land of Giants」が、デザインや建築のコンペにおいて評価されたことから、イギリスや中国、ドイツ、フランスなど世界各国のニュース番組やメディアにも取り上げられ、話題になっているようです。
【生活に必要なものをアートに】
地元住民の生活に必要不可欠な実用品を、アートに昇華する。この楽しい試みは観光客を惹きつけるだけでなく「芸術面に秀でている」という印象を世界規模でアピールすることができる。
【安定感&強度もバッチリです】
そういった考えの元に生まれた同プロジェクトは、ビジュアルはもちろん、機能面でも優秀。
小さな頭に長~い脚と、非常にスタイルの良い “鉄塔巨人” たちは、様々なポーズを取ることが可能で、「安定感」「強度」といった点でも文句なしのクオリティーなのだそう。
【神秘的でメルヘンチック……!】
“彼ら” がひとたび野に立てば、たちまちそこは、おとぎ話の世界。
両手を広げ、一定間隔に佇む巨人たち。アイスランドの自然や、この地に暮らす人々を温かく見守ってくれているかのような姿に、多くの人が親近感を覚えるに違いありません。
【芸術面において高評価された巨人たち】
2008年にアイスランドの「高圧線用鉄塔デザイン国際コンペ」にて「Recognition Award」の評価を受け、また2010年にはボストン・アーキテクト協会(Boston Society of Architects)の「未構築デザイン賞(Unbuilt Design Award)」を受賞。
また、英ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館のエキシビジョンに登場したり、カナダ・オタワのサイエンス&テクノロジーミュージアムにおいて永久コレクションとなるなど、芸術面において大活躍の巨人たち。
【生で見てみた~い!!】
大きく強く、そしてしなやか。おごそかでアーティスティックな巨人たちに見守られながら、生活できるかもしれない……人間の生活に欠かせないものを美しくする「デザイン」、なんとも夢のある世界です。
いつか、巨人の姿を生で見てみたいものですね……!
参照元:Choi+Shine Architects
執筆=田端あんじ (c)Pouch
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