米ニューヨーク、ブルックリン。ノストランド通り(Nostrand Ave)でニャーニャー鳴いていたのは、1匹のオス猫。

猫のすぐそばにはかつて使っていたと思われる猫グッズ、さらには猫用トイレまでもが一緒に捨てられており、その絶望的な光景に一瞬、我が目を疑ってしまいます。

【駆けつけるも、猫はすでに逃走した後】

近所の人からの知らせを受け、動物保護団体「Flatbush Area Team for Cats(FAT Cats)」はただちに保護へ向かいましたが、街路掃除スタッフにおびえた猫は、その場から逃走してしまったよう。

【多くの人々が捜索に協力→無事発見!】

フェイスブックで「彼を探してほしい」と呼びかけた結果、保護団体のメンバーや近所の人たちをはじめとする多くの人々が、これに協力。熱心な捜索活動によって、写真を公開した5日後には無事、猫が発見されたみたい。

【「TNR活動」をする女性の元にいた猫】

捨てられていた場所からとって “ノストランド” と名付けられた猫がいたのは、地元でTNR活動を行っている女性、カレンさんのお宅の裏庭。

TNR活動とは、不幸な野良猫を減らすため行われている「地域猫活動」。Tはトラップ(罠で捕まえる)、Nはニューター(避妊去勢手術)、Rはリターン(元にいた場所に戻す)、といった意味を持つ略語です。

【健康状態に大きな問題はなし】

その後病院へと連れて行かれたノストランドでしたが、ノミの退治を必要とした程度で、健康状態はいたって良好。猫白血病ウイルス(FeLV)感染症および猫免疫不全ウイルス(FIV)感染症も陰性、マイクロチップは装着されておらず、推定年齢1歳だということも判明しました。


【同時期に保護された捨て猫がいた模様】

必要とするケアをすべて終えたノストランドは、現在里親を募集中。「FAT Cats」によればアメリカ国内のみならずカナダ、ブラジル(!)からも「引き取りたい!」という声が届いているのだそう。

ちなみにノストランド捜索の時期と重なるようにして保護された別のオス猫・マーティンも、絶賛里親募集中とのこと。捨てられているところを発見されたマーティンは、去勢も予防接種も済ませており安全。お腹をマッサージされるのが大好きという、とってもキュートなニャンコさんです。

【ニューヨークに「オスの捨て猫」が多い理由】

それにしても、家財道具いっさいがっさいと一緒に猫を捨てるとは……心ない人もいるものです。

海外サイト「The Dodo」が報じた「FAT Cats」創設者のひとりエリザベス・チャンプさんのインタビューによれば、ニューヨーク市には低価格で去勢・避妊手術を受けられるところが少なく、多くのオス猫が大人になると捨てられてしまうのだそう。

金銭的に余裕のない人の中には、「去勢していない猫を捨てて、また別の猫を飼い始める」なんて人もいるようで、なんて勝手なのだろうかと憤ると同時に、心が痛みます。

ノストランドとマーティンが、悲しい思いをしたぶんだけ幸せになれるよう、強く願わずにはいられません。

参照元:Facebook/FAT Cats[1][2][3]The Dodo
執筆=田端あんじ (c)Pouch