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「お、これ美味しそう♪」とお気に入り保存しておきながら、その存在さえもすっかり忘れてしまったレシピたち。

私にとって、そんなレシピのひとつが、今回ご紹介する「ヤンソンさんの誘惑(Janssons Frestelse)」という怪しげなネーミングの料理です。私はヤンソンさんが気になりつつも、ずっと放置していました。だって、名前からは料理の想像がつかないし、やっぱりアヤシイですもんねぇ……!

とはいえ、どうやらこれ、アンチョビのポテトグラタンみたい。じゃがいもとクリームをメインにしたオーブン料理ということで、寒い時期にぴったりですね! これ、北国スウェーデンの伝統的な家庭料理だそうで、クリスマスシーズンなどにおもてなし料理としても出されるものなのだとか。名前のごとく「誘惑されそうなウマさ」、とのことです。

今回はサントリーの公式レシピサイト「レシピッタ」を参考にしながら、この寒い寒い国の冬料理を作ってみることにしましょう。それにしても、ヤンソンって誰?

【材料】(2人分)

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用意するのは、ジャガイモ、玉ねぎ、バター、牛乳、生クリーム、ナツメグ、アンチョビフィレ、粉チーズ、パン粉、サラダ油。※ナツメグがなければ、黒コショウで代用してもいいと思います。

【作り方】

1. フライパンにバターを熱し、薄切りにした玉ねぎ、皮をむいて5mmの角切りにしたジャガイモの順に加えて炒める。
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2. 牛乳、生クリーム、ナツメグを加えて煮立ったら火を止める。
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3. サラダ油を薄く塗った耐熱容器に3を移し入れ、アンチョビ、粉チーズ、パン粉の順にのせる。200℃に予熱したオーブンで20分焼く。

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※大皿やグラタン皿で作っても、小さめのスキレットやココットで1人分ずつ作っても可愛く作れるお料理です。今回はココットで1人分ずつ作りました。

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【ヤンソンを誘惑した正体は◯◯!? 試食してみました】

チーズとアンチョビ、パン粉のよい香りがオーブンから漂ってきます。お腹に訴えかけてくるこのニオイこそが、ヤンソンさんを誘惑した正体だったのね……!

サクッとした香ばしいパン粉を崩して、ポテトとクリーム、アンチョビを一緒に味わうと、バーニャカウダのように濃厚なお味。そういえば、バーニャカウダも生クリームとアンチョビで作りますもんね。洋風の肉料理にも、魚料理の付け合わせにもよく合います。

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アンチョビの塩気が、濃厚なクリームをキリッとまとめている印象ですが、アンチョビの量は少し控えめにしてもよさそう。その際は塩で塩分を補いましょう。また、ジャガイモは少々固めに仕上がるので、あらかじめ下茹でしておくとよいのではないかと思います!

【料理名には諸説あるらしい】

ヤンソンさんの名前の由来については、諸説あるようで……。19世紀の宗教家でベジタリアンのエリク・ヤンソンさんが、おいしそうな匂いとルックスにつられて思わず食べてしまった、という説がそのひとつ。

ほかに20世紀初頭の「Janssons Frestelse(ヤンソンさんの誘惑)」という映画にちなむという説、グルメなオペラ歌手のペレ・ヤンソンさんからとったいう説も。

そういえば、フィンランド人のムーミン作家もトーベ・ヤンソンさんでした。「ヤンソン」さんはスウェーデンではかなりポピュラーな名字なのだそうですよ。「渡辺さんの誘惑」みたいな感じなのかしら……?

いずれにせよ、まったり濃厚なじゃがいもオーブン料理「ヤンソンさんの誘惑」は、寒い時期にぴったりの1品! 今夜は冷えそう、という夜などに、ぜひぜひお試しください。

参照元:サントリー レシピッタe-food.jp
調理・撮影・執筆=sweetsholic (c)Pouch