夏の暑い時期に飲みたくなってしまう飲み物といえば、やっぱりビールと麦茶! ビールはさておき我が家ではこの時期は常に冷やした麦茶を冷蔵庫にスタンバイさせています。
日本では麦茶は夏の暑い日に冷たくして飲む、というイメージがありますが、実はイタリアでも麦茶を飲む習慣があるんだそう。
しかも、イタリアの麦茶「オルヅォ」はエスプレッソ風に濃く淹れて飲むと、大麦を焙煎した深い香りや濃厚なコクが限りなくコーヒーに近い味がするんだそうです。ノンカフェインコーヒーとしても人気があるんだとか。
イタリアの麦茶っていったいどんな味がするの? そこで今回はお茶の専門店ルピシアにてオルヅォを購入して、いろんな淹れ方と温度で楽しんでみました。
【香りにつられてそのまま食べてみた】
オルヅォの見た目はインスタントコーヒーに似ていて、アーモンドを砕いたような香ばしいいい香りがします。
あまりに美味しそうな匂いだったのでそのままぽりぽり食べてみたところ、超苦かったです。直接食べないほうが良いです。
【ドリップして飲んでみる】
気を取り直して、まずはコーヒーっぽさを追求すべくコーヒードリッパーで濃いめに淹れてみます。ペーパーフィルターではなくステンレスメッシュのドリッパーを使用しました。
お湯150mlにオルヅォ5gが目安。ティースプーン1杯で5gなのでコーヒーの粉に比べると少なく感じます。
【たしかに限りなくコーヒーに近い】
見た目はほぼコーヒー、香りは麦茶、味はかすかにコーヒーが遠くに感じられますが、どちらかというと麦茶が勝っている不思議な飲み心地でした。
かすかに感じるコーヒーは、胃を痛めつけるようなコーヒーの邪悪さや暗黒面がすっかり抜けてしまったかのようなイメージ。麦茶とコーヒーを混ぜたらこんな味しそうだなあ。
【冷やして飲んでみる】
先ほどドリップしたオルヅォを冷蔵庫で冷やして、冷たい麦茶風に飲んでみたらやっぱり濃い麦茶の味がしました。なるほどね、やっぱりオルヅォは麦茶だわ。
ただしあまりに深煎りなので、オルヅォを飲んだあとにフツーの麦茶を飲むと麦茶が水に感じてしまいました。昨日までおいしく飲めていた日本の麦茶が物足りなく感じてしまうのだ。
【ミルク出しで飲んでみる】
さらに水出しならぬ、ミルク出しにも挑戦してみます。この方法はルピシアのホームページで紹介されていました。茶こし付きの容器がなかったので、お茶パックにオルヅォを淹れて2時間冷蔵庫で冷やして飲んでみました。
2時間後にはコーヒー牛乳のような色になりました。とろっとした飲み口で、砂糖をくわえていないのにほんのり甘く感じます。味はミロに似ていますが、これっていわゆる麦芽コーヒーだよね? わたしはかなり好きです。ホットミルクで作れば安眠ドリンクにもなりそう。
【結論:オルヅォはコーヒーではない】
実際飲んでみた結果、イタリアの麦茶オルヅォは「限りなくコーヒーに近い麦茶」というよりも「麦茶の中で一番コーヒーに近い麦茶」と言われたほうが納得できる味でした。
ただし一度オルヅォの深みを知ってしまったら、フツーの麦茶が物足りなくなってしまいますのでご注意を。深みにハマるとはこういうことだったのか。オルヅォ、恐るべし。
参照元:ルピシア
撮影・執筆=黒猫葵 (c)Pouch
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