先日の某ランチ会議でのできごと。私ともうひとりがタイカレーを注文したのですが、その食べ方についてふたりが真っ二つに分かれることに……!
タイカレーはカレーとご飯が別々の器で提供されることも多いですが、私はご飯をスプーンですくってカレーにつけて食べる派。けれどもうひとりはカレーをご飯の上にかけて食べていたのです!
そこで素朴な疑問が。本場のタイではどちらが主流なのだろう……?
気になったので、今回は東京千代田区にあるITDA タイ文化交流センターに、この疑問について問い合わせしてみました!
【結論はどっち!?】
ITDA タイ文化交流センターは、正しいタイの伝統文化を日本人を含む外国人に紹介することを目的に設立されたアカデミー。ここであれば正統なタイ文化について教えてもらうことができそうです。
タイカレーは「ご飯をカレーにつけて食べる」のか……?
それとも「ご飯にカレーをかけて食べる」のか……?
返ってきた回答はというと……。
「結論から言いますと、ご飯にかけて食べます」。
えーーーー、そうだったのーーーっ!? みんな知ってた? 本場タイでの食べ方は「カレーをご飯にかけて食べる」が正解なんだって!
【カレーはメインではなくおかず】
でも、これはどうして? 今までスプーンに乗せたご飯をカレーにつけて食べていた私としては、詳しく理由を聞きたいところです。
「カレーという訳し方に問題があるのかもしれません。本場では、日本のカレーのような主役的存在ではないと思います。屋台などのファストフードとしてなら特にカレーだけをご飯にかけて食べることもありますが、家庭やレストランではご飯が主食でカレーは数あるおかずのひとつ。スプーンで食べたい分量をすくってご飯にかけて食べます」
とのこと。つまりタイではカレーはメインの料理ではなく、あくまでおかずのひとつといった扱いのようです。
【タイではスープもご飯にかけて食べる】
また、こんな話もしてくれました。
「その他、“スープ”と日本語で訳されている汁物も、カレーと訳されているものと同様、ご飯にかける食べ方です。日本人向けに商品化する段階で、日本人に馴染みのある食べ方、名前で紹介したほうが売りやすいといった理由で、“カレー”と命名したのだと私は思います」。
たしかにタイカレーは欧風カレーとはちがい、どちらかというとスープのようなサラサラとした感じ。本来はスープの位置づけだったものを、日本人が親しみやすいよう、日本向けには “カレー” と名付けたというのは面白い説ですね。
私をふくめ「タイカレーはご飯をカレーにつけて食べる」派の皆さんも、次回はカレーをご飯にかけて食べてみては? ちょっと本場・タイの人たちと同じ気分で楽しめて、さらにおいしく感じられるかもしれません。
取材協力:ITDA タイ文化交流センター
執筆=鷺ノ宮やよい (c)Pouch
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