ロンドンのデザイナーで金細工職人の女性、キアさん(Kia Utzon-Frank)が設立したデザインスタジオ「KUFstudios」は、ジュエリーからスイーツまでさまざまなものを制作しています。

なかでも、スイーツが持つ唯一無二のビジュアルは必見。公式サイトや公式インスタグラムにずらりと並んだスイーツの数々は、とてもお菓子には見えません。というか、食べ物じゃないみたいに見えるんです。

丸くてつるんとした形状といい、灰色をベースとしたカラーといい、その見た目は「コンクリート」あるいは「石」そのもの。歯なんて立てようものなら、欠けてしまいそうなくらい硬そうに見えるんですよ……!

【硬くはないみたい(よかった)】

海外サイト「Dezeen」によると、材料は柔らかなイタリアのメレンゲとマジパン、チョコレートなどで出来ていて、見た目とは裏腹に口当たりはソフトなようです。

このお菓子は1950年代に見られた建築様式の「ブルータリズム」と、デンマークのお菓子「フルーボラー(Flødeboller)」にインスパイアされて作られたものだそう。

石に見えるようデザインするため、ホワイトチョコレートに、天然黒色の着色剤・木炭・黒ゴマ・ライスクリスピーなどの粉砕成分を混ぜているんだって。そのおかげで、ホントに石みたいに見える~!

【まさか食べ物だと思わないよね】

そのほかにも、キューブ型にピラミッド型、幾何学的形状などなど、さまざまなデザインのケーキが作られているのですが、すべてに共通しているのは、やはり「食べ物に見えない」ところ。

彫刻やオブジェか何かだと思ってしまうので、これがテーブルにあっても、きっと誰もつまみ食いしないはず(笑)。

【残念! 販売しているわけではないんだって】

キアさんはロンドンにある国立美術大学「ロイヤル・カレッジ・オブ・アート」で金細工師とデザイナーの勉強をした後、2016年に「KUFstudios」を設立。それから石のように見えるお菓子を作り始めたといいます。

「Dezeen」のインタビューに対し、キアさんは「わたしは様々な仕事分野の間で新しい関係を築いている」「石みたいなお菓子を作るようになったのは、建築家の両親と彫刻家の祖父母がいるわたしにとって自然なことだった」とコメントしています。

これらのお菓子は、スタジオのワークショップで作り方を習うことはできますが、残念ながら購入はできないそう。いつかお手本を見てみたいし、願わくは実物を食べてみたいものですね……!

参照元:KUFstudiosInstagram @kufstudiosDezeen
執筆=田端あんじ (c)Pouch