今年はソメイヨシノの開花が早く、東京ではあっという間に満開の時期が過ぎてしまいました。今はもう、ほとんどが葉桜の状態に。

4月1日が日曜日だったこともあり、お花見のタイミングを逃してしまった……という方も多いのでは。

そんな方にぜひとも、オススメしたいのが「新宿御苑」。 広大な敷地を持つ国民公園は、今がまさに桜のベストシーズンなんです!

【約65種1100本もの桜がある「新宿御苑」】

乗降者数、世界ランク1位の新宿駅。そのすぐ間近にあるとは思えないほど、広大な敷地と豊かな植栽で知られるのが、国民公園「新宿御苑」です。

近年ではアイドルグループTOKIOの冠番組「鉄腕DASH」や、新海誠監督の作品「言の葉の庭」の聖地としての顔もあり、東京近郊在住でなくともご存知の方が多いのでは。

その新宿御苑には約65種1100本もの桜が植えられています。そしてそのうちの約半数、500本が八重桜。ソメイヨシノに遅れて開花する八重桜は、今がまさに満開の時期なんです。

【ぼんぼりのような八重桜が見事】

私が新宿御苑を訪れたのは2018年4月3日のこと。ソメイヨシノが散っても新宿御苑ならお花見を楽しめるというウワサを聞きつけ、足を運びました。平日ということもあり、のんびりお散歩気分で出かけたのですが……。

どっこいめちゃくちゃ人がいた!


ヒャ〜、まさかの大賑わい。春休みシーズンということもあると思いますが、印象的だったのは外国人観光客の方が多かったことです。うぇるかむとぅーじゃぱん!

苑内も混んでいるのかなとちょっと心配になりましたが、混雑しているのは入り口だけでした。中は広々としていて、とっても歩きやすかったので、ご心配なく。

そうして歩きはじめてすぐに目に飛び込んできたのは、満開の八重桜! おお、ホントに咲いてる! 綺麗〜!!


むしろまだ八分咲きくらい? これからまだまだ開きそうなつぼみがたくさん。


ソメイヨシノと違って花びらが多いからか、八重桜は花の重みで枝先がしなっていました。そのため、目の高さや座る人のすぐ頭上に花を見ることができます。


まるで髪飾りのぼんぼりや、花くす玉のよう。このたっぷりとした花びらの感じは、八重桜ならではの美しさ! 愛らしい桜の花びらを、じっくり堪能できますよ♪

【新宿御苑で開かれていた「観桜会」】

新宿御苑公式サイトによると、苑内に植えられている八重桜は約20種500本、それに対してソメイヨシノは約420本。なんと、八重桜のほうが多いんですって。


新宿御苑は、大正6年から昭和13年まで皇室行事である「観桜会」の会場として使われていました。そのためありとあらゆる種類の桜が集まり、大正8年には約160種1560本もの桜が植えられていたのだそう。


珍しい薄緑色の八重桜なども見かけて驚きましたが、本数だけでなく品種が豊富なのは、そういう理由があったんですね。

この日も御苑では、老若男女どころか国籍を問わず、たくさんの人が思い思いに桜を愛でていました。元は国際親善のために始まったという「観桜会」。桜に託されたその主旨は、ちゃんと現代まで息づいてるような気がします。

【見頃はいつまで?】

新宿御苑の公式サイトによると、お天気にもよりますが、4月24日頃まではさまざまな八重桜の競演を楽しめるとのこと。まだ満足なお花見ができていない方、チャンスですよ〜!

敷物を広げてくつろぎながら桜を見上げるもよし、苑内を歩きながらさまざまな桜を知るもよし、ガッツリ写真を撮りまくるもよし。まだまだ春真っ盛りの新宿御苑へ、ぜひぜひお出かけを♪

なお、新宿御苑はアルコール類・スポーツ系遊具・楽器類等は持ち込み禁止です。ルールを守ってお花見を楽しみましょう。開園時間や入場料など、くわしくは、公式サイトでご確認くださいね。

参考リンク:新宿御苑
撮影・執筆=森本マリ (c)Pouch