総務や庶務、経理、秘書など、いわゆる「事務職」と呼ばれるお仕事をされている皆さん、この日本にた〜っくさんいらっしゃいますよね。

積極的にお客様と対面したり、表立って名前が出たりはしない。でもこの事務職の人々がいなければ、会社もプロジェクトも立ち行かない……。

華々しくはないけれど、なくてはならない存在。まさに縁の下の力持ちといえる事務職の皆さんに、最大限の敬意と感謝を示そう! という日があるのをご存知ですか?

【事務職の皆さんありがとうの日】

アメリカで「Secretaries’ Day(秘書の日)」として始まったその日は、現在「Administrative Professionals’ Day(事務専門職の日)」と呼ばれています。

バックオフィスを支える事務職の方々に敬意と感謝を示す日として、毎年4月の最終水曜日に設けられており、今年は4月25日がその日にあたります。

公的な休日ではありませんが、アメリカやカナダをはじめ、イギリス、ニュージーランド、オーストラリア、またアジア圏では香港やマレーシアなどでも浸透しているそう。

上司から事務職の方々へ感謝カードや花束、お菓子などを送ったり、ランチ会を開催するなど、ちょっとした「おもてなし」でありがとうの気持ちを伝えるんですって。素敵!

【あなたたちがいるから仕事ができる!】

アメリカが発祥と言われるこの日は、もともとは「秘書の日」と呼ばれていたとおり、最初は秘書の日頃のサポートに感謝をする日として誕生したのだそう。

スケジュール管理や出張手配、クライアントへの応対など、多忙な上司がスムーズに仕事を進めるための責務を一手に担う秘書の仕事は、まさにプロフェッショナル。

それが今日、秘書にとどまらず事務職全般の仕事への敬意と拡大され、「あなた達のおかげで、わたしたちは最大のパフォーマンスを発揮できます。ありがとう」と伝える日として、定着したのです。

【友人たちの体験談】

とある外資系のオフィスで秘書として働いていた友人は、この「Administrative Professionals’ Day」の際、某国大使館主催のレセプションパーティーに招かれたのだそう。

なぜ自分に招待が、と驚いて上司に尋ねたら、なんとその日のパーティーは「上司抜き」で開催されるとのこと。

仕事柄メールのやり取りはあっても、実際に大使館へ足を運んだことはなかった彼女。楽しんでおいでと上司に送り出されたものの「いやいや! 場違いすぎるでしょ!」と、ひとりでドキドキしながら向かったそう。

会場では、同じように上司抜きで招待されたさまざまな企業や団体の事務職の人たちと「こんなところでお酒飲んでるの、冗談みたいですよね(笑)」と笑い合ったのだとか。

また日本企業のアメリカ支社に長年配属されていた友人は、毎年部下たちに花束とメッセージカードを配っていたそう。

カードのやりとりが文化として定着しているアメリカでは「母の日」「クリスマス」などと同様に、ちゃんと「事務職の皆さんありがとうの日」用のカードがお店で売られているんですって。

【日本でも広まってほしい〜!】

パーティーを開くほど大げさじゃなくても、形や言葉として感謝をきちんと伝えてもらえるのって、やっぱり嬉しいですよね。事務職の皆さんに感謝を伝える日が「存在する」ということ自体が、すごく良いことだなあと感じました。

ありとあらゆるイベントごとが海外から日本へ輸入されている昨今、ハロウィンやクリスマスに負けず、「事務職の皆さんありがとう」の日も日本中に広まってほしい!

働いている側はそれが「仕事」だから、改まって感謝をされなくても粛々と、完璧に日々の職務をこなしていくものではある。と、思うのですが。

「あなたたちがいるから、わたしたちは頑張れる」そう伝えてもらえたら、また気持ちよく「これからもそう思ってもらえるように、頑張る」って思えるんじゃないかな〜!

執筆、撮影=森本マリ (c)Pouch