さかのぼること20年前……海外旅行中に生理が来てしまった私。
現地で買った極厚ごわごわナプキンの付け心地の悪さに懲りてから、アイルランドに移住をする際もわざわざ日本から持参するくらい、海外の生理用品に対しては期待ゼロでした。
ところが、海外のナプキンも進化を遂げておりました。
実際に使用してみると、全く違和感なく使えるどころか種類の豊富さに感心させられることに……!
というわけで今回は海外の生理用品事情についてレポートしたいと思います。
【まずCMにビックリ】
まずヨーロッパで生理用品のCMを見て驚くのは、「これはコスメなの?」と思うほどにスタイリッシュであること。
そして何よりビックリしたのが、日本のCMでは“青い液体”でやんわり血液を表現するも、こちらでは”赤”が使われていること。
赤色を使用すると「生々しい」と言う意見もありますが、それを毎月見ている女子からすると自然でむしろ好感が持てました。
【売り場にはナプキン、タンポンが同じくらい売っている】
日本だとナプキンが主流ですが、ヨーロッパのお店を見て回って感じたのが“ナプキンやタンポンが万遍なくそろっている”ということ。
生理用品売り場のラインナップの割合は
・ナプキン 40%
・タンポン 30%
・パンティーライナー 20%
・月経カップやケア用品 10%
といった感じ。主要ブランドはナプキンがalways、タンポンはTAMPAX。どちらも親会社は、日本ではウィスパーでお馴染みのP&Gです。
パッケージもおしゃれで、全体的にコンパクト。ひと昔前はごわごわしたナプキンが流通していたとは思えないほど、進化を遂げていました。
【だけど…値段が高い!】
気になる価格ですが、例えばナプキンは多い日用(12枚)、多い日夜用(9枚)で各2.49ユーロ(323円)。タンポンだと18個入りで4.30ユーロ(560円)ほど。
日本で売られているナプキンの半分ほどの枚数しか入っておりません。
アイルランドは生理用品が無課税なのですが、それでも高い……。
最近はヨーロッパでも“生理の貧困”が日本と同様に話題となっており、スコットランドに続いてアイルランドでも生理用品の無償配布を目指し法提案がされています。
品質が良いものがあると分かっていても、それでも毎月の事となると出費が痛い……!
そこで役立つのが、スーパーマーケットや薬局が出しているプライベートブランドのナプキン。
価格は1ユーロ(130円)弱と、alwaysと比べると半額以下!
“安かろう悪かろう”なのかと思いきや……意外とイケる!
高い製品の肌触りやサラっとした快適さには劣りますが、こまめに交換すれば漏れたり、ムレて不快に感じることも無いです。
【日本製品と比較してみた】
では実際のところ「日本の生理用品とどう違うの?」って気になりますよね。オチを先に書いてしまうと、驚くことに実際のところ、大きな違いはありませんでした。
果たしてどれくらい同じなのか?比べていきたいと思います!
<ナプキン>
まずはナプキンから。日本製のロリエスリムガード、always、スーパーのプライベートブランドの3製品。
厚みはほとんど変わらず……!
左2つはキメの細かさと肌触りの良さはほぼ同じで、経血もサラっと吸収してくれて快適。
いっぽうでスーパーのナプキンはビニール素材に細かい穴を開けた感じで、吸収速度が遅いので不意にドロッと出たら即トイレが必須。でもどれも吸収率は日本製と変わりません。
<タンポン>
タンポンもサイズは同じです。
左が日本製品、右側がこちらで購入したTAMPAXです。
アプリケーターを引き出してから使うと知らなかったので、最初は四苦八苦したものの、最終的にトイレ内でググり事なきを得ました。
使用感も日本製品と遜色は無いし……なんならパッケージがおしゃれな海外製品もアリかも!
【地球にもやさしい生理用品が増えてる】
売り場を見てみると、環境問題に配慮したエコフレンドリーをうたったものもチラホラ。
繰り返し使える月経カップや、植物由来の成分で出来たリサイクル可能なタンポンもあります。中でも気になったのはアプリケーターなしのタンポン!
指で直接押し込むこのタイプ、アプリケーター無しで入れることを全く考えていなかった私にはかなりの衝撃的でした……。
そして、パンティーライナーは基本的に箱にそのまま入っています。
肌に直接触れるものなので衛生面が気になるところですが、毎日使うものなので長い目で見るとエコを考えるのも大事なのかな?と、思ってみたり。
何よりゴミの量が減るのはウレシイところ!
【強いこだわりがなければ良いと思う】
旅行や短期滞在だと、ほとんどの方が日本製品を持って行くと思いますが、個人的には「絶対に日本製品じゃなきゃ嫌だ!」なんてこだわりがなければ、海外製品を一度試してみるのもあり!
ヨーロッパの生理用品のCMにあるように「生理を隠すことじゃない」と言う事実が、パキッとした色合いでかわいいパッケージに現れているのかな?と感じました。
旅行が自由に出来るようになったら、ぜひ海外の生理用品コーナーにも行ってみてはいかがでしょうか~!
※価格は1ユーロ=130円で換算しています。
参照元(参考リンク):always、IRISH Mirror
執筆・撮影:香月実穂
Photo:(c)Pouch
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