31歳、独身、OL、副業ライターのわたしが4時半起き生活そして「タスクリスト生活」の魅力やコツをお話ししてきた本連載も、ついに最終回となりました。

わたしの場合、最初から朝4時半起きの生活が上手くいったわけではありませんが、それでも1年以上続いている「4時半起き生活」を通して分かったのは「自分との向き合い方」でした。

【朝4時半に起きて見えたもの】

これまでの私は、新しい何かを始めてもすぐに投げ出してしまったことが何度もありました。4時半起き生活やタスクリスト生活でも、何度も挫折しそうになったことがあります。

でも、朝の静かな空気や、タスクリストをこなしていく気持ち良さを思い出すと、自然とまた4時半に起きたいな、と思えるんです。

はじめて朝4時半に起きた日の朝の空気は、まるで元日の朝みたいに気持ち良くて、清々しくて、大げさかもしれないけど生まれ変わったような心地だったのを今でも覚えています。

5時前にはもう、東の方の空があざやかなオレンジ色に染まり出します。

空気はひんやりと冷たく澄んでいて、窓をあけるだけでも気持ちがいい。街はもちろん、スマホも静かで、おだやかな時間が流れる。

初日は、びっしりとノートを埋め尽くしたタスクリストの半分も満足には終えられませんでした。

それでも、数行進んだ原稿と久々に掃除機をかけた部屋、なによりも「朝4時半に起きられた」という事実が私にほんの少しだけ、自信を与えてくれました。

【思いがけず広がった世界】

「生活をちゃんとしたい」「副業ライターの執筆の時間を確保したい」

最初はそんな目的ではじめた4時半起き生活でしたが、思った以上の変化もありました。

朝のタスクのひとつだった散歩やヨガから「身体をうごかす気持ち良さ」を知り、今やランニングや登山まで趣味のひとつになったこと。

さらにそこから、アウトドアやランニング関連の記事執筆の仕事に繋がったのです。

もともと超絶インドアだったわたしからしてみたら、これは予想もしなかったことでした。

【最後に…】

とはいえ、朝の早起きはなにかの特効薬でもなければ、目に見えて生活がラクになる便利グッズでもありません。

子育て中の方や、時間が不規則なお仕事をされている方など、様々な理由で「4時半起き」が現実的でない方もいらっしゃるでしょうし、わたしも今と状況が変わって「4時半起き」ができなくなる日が来るかもしれません。

それでも、わたしが4時半起き生活を通じて知ったことや得たものは多くありました。

自分との向き合い方を知ることで、自分を好きになれたこと。

自分を理解することで、生きるのがラクになったこと。

「やすみやすみ」でも1年以上続けてこられたことで得た自信や強さ。

それらは間違いなくわたしの一生の宝物になっているように思います。

かつてのわたしのように、「生活を変えたい」とどこかで感じていたり、落ち込んだ夜を過ごしたり、自分に自信がほしかったり……そんなときにちょっとだけ、この連載を思い出してみてもらえたら。

そして今まさにそんな気持ちの人の心に届いていたら、嬉しいです。

撮影・執筆:今日子
Photo:(c)Pouch