アートや物語を “食” で表現し続けている「メズム東京、オートグラフ コレクション」。

この秋の目玉は、イングランドの劇作家ウィリアム・シェイクスピアによる傑作戯曲『ロミオとジュリエット』のストーリーを表現したランチおよびディナーです。

以前ご紹介した『オズの魔法使い』ランチ&ディナーと同じく、ランチでは物語の前半、ディナーでは物語の後半を表現しているのですが……ランチとディナーのテンションの差がハンパない!!!!!

ラブラブハッピーからどん底に突き落とされるという、なかなかハードなメニュー構成となっているのです。

【華やかなランチにうっとり】

2022年10月17日から2023年2月28日までの期間、ホテル16階のフレンチレストラン「シェフズ・シアター」にて提供される『ロミオとジュリエット』ランチ&ディナープログラム。

ランチ(6400円 / 11時30分から15時まで)で表現するのは、ロミオとジュリエットの出会い、恋、結婚式。実ることのなかったロミオの甘酸っぱい初恋を表現したアミューズブッシュを経て……

・前菜:仮面舞踏会での出会い
・選べるメイン(魚):「おおロミオ、あなたはどうしてロミオなの」
・選べるメイン(肉):「名前というものにどんな意味があるの?私たちがバラと呼ぶあの花は、他のどんな名前で呼んでも甘く香るものよ」
・デザート:結婚式

といった具合に、1皿で印象的なシーンを再現しています。

選べるメインでは、ジュリエットが佇むバルコニーや月あかり、ふたりの愛を象徴するバラの花を野菜やスイーツで表現。ローズマリー香る純白のメレンゲや可愛らしい装飾で溢れたデザートも可愛らしく、ビジュアルからしてハッピー全開~!

恋愛における最高の瞬間を切り取ったかのような、色鮮やかな料理が続きます。

【ディナーが不穏すぎる】

ところが、ディナー(1万2800円 / 17時から23時まで)になると様子が一変するのです!

スタートを飾るアミューズブッシュとして提供されるのは、モンタギュー家とキャピュレット家の抗争の場面を描いた刺激的すぎる1皿

ロミオの親友マキューシオとジュリエットの従兄弟ティボルトの斬り合い、親友の死に自制心を失ったロミオがティボルトを殺めてしまうまでを、スモークしたサーモンおよびトマトと赤ピーマンのガスパチョ風ソースで表現しているのですが……これ完全に “血しぶき” ではないですか!

その後の展開も、不穏に次ぐ不穏。

前菜:ロミオの追放と別れ
魚料理:42時間仮死状態になる薬で亡命へ……ジュリエットの危険な賭け
肉料理:ジュリエットが死んだと思い込み絶望するロミオ
デザート:そして訪れる最大の悲劇

いやはや……改めて並べてみると、なんてしんどい展開なんでしょうか。そもそも、原作の後半はずーーーっと不幸が続くので致し方ありませんが、ランチの幸福感からどん底に叩き落された気分だよ……。

ランチとのあまりの高低差に情緒がおかしくなりそうですが、そのぶん物語の世界にどっぷり浸れるかも!? この機会にぜひお試しあれ。

※価格はすべて税・15%のサービス料込みです。

参照元:プレスリリースメズム東京、オートグラフ コレクション
執筆:田端あんじ (c)Pouch