「PaperShoot(ペーパーシュート)」ってご存知ですか? 名前のとおり外装は紙製で薄く、とても軽い不思議な形状のカメラです。
見た目の可愛さにキュン! としつつも、正直なところカメラとしての性能には特に期待していませんでした。
でも今回、グローバル通販サイト「Pinkoi(ピンコイ)」さんから実物をお借りし、使ってみてわかったのは、昔アナログカメラを使っていたときを思い出すエモさと、デジカメの持つ気軽さ・便利さを併せ持つめちゃくちゃ魅力的なカメラだということ。
ここ最近、ジワジワと人気が高まってきているのも納得の魅力をご紹介します。
【「ペーパーシュート」ってこんなカメラ】
台湾で誕生した小型デジタルカメラ「ペーパーシュート」。カメラの本体となるのは部品がついた基盤で、初めて見たときは「これで写真が撮れるの!?」と驚いてしまいました。
基盤部分に単4電池2本をセットし、ケースをネジ止めする仕様。記録媒体はSDカードですが、マイクロSDカードをアダプターに挿したものでも問題なく使えます。
電池はケースを外さなければ交換できませんが、SDカードはケースを装着したままでも抜き挿しが可能でした。
おしゃれな紙ケースをまとった本体は、ちょっとハイテクなおもちゃ? という印象。
でも実際に使ってみると、かなり “ガチ” なデジカメであることがわかったんです……!
【「ペーパーシュート」での撮影方法】
ペーパーシュートの撮影時は、本体前面にあるボタンを押します。今回ご紹介する「カセット」デザインの場合は、A面(レンズ側)の向かって左の穴に当たる部分。指で押せるよう切り込みが入っています。
電源のオンオフはなく、基本的には撮りたいと思ったときにボタンを押すだけ。このとき、本体背面にあるピピッという音とともにカードマークとフラッシュマーク上部にあるランプが青く光り、「カシャッ」という音が聴こえたら撮影成功です。
また、「ペーパーシュート」には4色のカラーモードが標準で搭載されていて、背面左上のスライド式のスイッチを動かすと、カラー/モノクロ/セピア/ブルーと切り替えができます。
ひとつだけ注意が必要なのが、ボタンを押してから撮影が完了するまで(ピピッと音がなり、カシャッと鳴り終わるまで)ややタイムラグがあること。なので、撮影時はカメラをすぐに動かしてしまわないようにしたほうが良さそう。
また、SDカードが挿入されていないと撮影ができません。その場合は、カードマークのみが光って警告音が聴こえます。「ピピッ、カシャッ」といった音がならない場合は、SDカードがきちんと本体に挿さっているか確認しましょう。
【仕上がりのエモさに震えた】
ここからは「ペーパーシュート」で撮影してみた写真をご紹介します。なお、色味などは一切加工していません。
まずは屋内の窓辺から。どうです、この感じ。……エモさ限界突破してないですか???
写真アプリでアナログ風の加工フィルターによく使われている写真の周囲が暗くなる現象(ビネット、周辺減光)があまりにも自然に出ています。
加工したわけではない、狙ってつけられるものでもないこの仕上がり……ロモやライカといったおしゃれアナログカメラに憧れた世代なので、あまりにも好みどストライク!
夕暮れ時の街の空もパシャリ。17時のチャイムが聴こえてきそう。
カラーフィルターを切り替えて撮った「うろこ雲」はあまりにもノスタルジック。
これが手元のスイッチひとつで撮り分けられちゃうっていうのが最高です!
ちなみに、デスクで手元を撮影してみた写真がこちら。
デスク周りのライトだけだと光量が足りず、また距離が近すぎるせいかピントも被写体に合っていません。室内での物撮りには向いていないというのが正直な印象。これも味と捉えるかは、好みの問題かもしれません。
【カスタマイズの自由度の高さ】
写真の仕上がりもさることながら、「ペーパーシュート」のさらなる魅力が本体のケースと付属品であるアクセサリーのバリエーションの豊富さです。
Pinkoiの公式ショップをチラリと見ただけでも、ケースは1画面に収まりきらないほどバリエーションがあります。ちなみに1番人気は、基盤の見えるクリアケースだそう!
自分の好みやその日ファッション、さらには持っていくシチュエーションによって、クールにもポップにも着替えられるのがたまりません。
さらに、ストラップやレンズ用のフタといった持ち運びに便利なアクセサリーはもちろん、フラッシュライトやマクロレンズなども充実しています。
個人的に気になったのは、装着して手回しするとコマ撮り撮影できるというハンドクランク! モノクロモードで撮ってみたい♡
これらの付属品はもちろん本体と別途購入する必要がありますが、1度「ペーパーシュート」を手にしたら、きっと自分好みにカスタマイズせずにはいられないと思います。
【「カメラ好き」に幅広くオススメ!】
と、ベタ褒めしまくりの「ペーパーシュート」ですが、もちろん使っていて気になった部分もありました。
まずは先述のとおり、撮影時に少しもたつき(ラグ)があること。また紙製ケースのため(プラスチックケースもありますが)、雨の日は濡れるのが怖くて気軽に撮り出しづらいこと。
ケースを取り替える際や電池を取り替える際など、少し緊張感があるのも事実。「機械が苦手」という方には、基盤むき出しのデザインという時点で、もしかすると少しハードルが高いかもしれません。
でも間違いなく言えることは、「ペーパーシュート」は持っていてうれしい、使っていて楽しい、“相棒感” 満載のデジタルカメラだということ。
販売価格は、1番安いもので16500円(税込み、送料別)からと、決してお安いものではありませんが……カメラが好き! という人なら、きっと「こんなデジカメほかにない」と感じられるはず。
ぜひ、公式サイトでその魅力をたしかめてみてくださいね!
参考リンク:Pinkoi「PaperShoot」【公式】
撮影・執筆:森本マリ
Photo:(C)Pouch
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