2011年8月27日、メルセデス・ベンツ日本株式会社(以下:MBJ)の主催で「スマートEVサミット2011」が開催されました。これは同社が012年に発売を予定している「smart fortwo electric drive」(以下:smart)を3カ月間試乗したリポーター7人と、同社の電気自動車担当者、そしてジャーナリストの津田大介さんが参加して、電気自動車の未来について議論するというもの。

議論は大変活発に行われ、リポーターからは電気自動車の環境インフラに関する厳しい意見が飛び出しました。おそらく同社担当者にとっては、耳の痛い指摘もあったかもしれません。それと同時に、化石燃料依存の従来の自動車が抱える問題について、建設的な提案も行われたのです。

リポーターは昨年10月に、同社ホームページで公募されたメンバーです。リポーターは3カ月の間に、思い思いの方法でsmartの細かな調査を行い、その結果を踏まえて議論に参加しました。

そのなかで、一番多く挙げられた意見は、電気自動車のための環境インフラが整っていない点です。充電を満タンにするためには、十分な時間が必要であり、不慣れな土地では電源確保が難しいようです。また、長時間車を置きっぱなしにしないといけないために、旅行などに出かけるのは難しいのではないかとの声も聞かれました。

しかしあるリポーターの男性は、従来のガソリンカーを乗ると、罪悪感を感じるようになったと話しています。電気自動車を乗った後に、ガソリンカーに乗ると、自分が車を走らせることにより、エネルギーを消費しているだけでなく、排気ガスを出していることを肌身に感じられるようになったそうです。また、エンジン音がうるさく、乗っていられないとさえ感じることもあったのだとか。

インフラの問題はあるものの、車を通した環境意識そのものが大きく変化したとのことです。同様の意見は、他のリポーターからも挙げられています。これらの意見を踏まえて、このサミットは次のようなステイトメントを表明し、議論を結びました。
 
・ 「スマートEVサミット2011」のステイトメント
1. 私たちリポーターは電気自動車の実体験をした先駆者として、自動車の未来像やエコなライフスタイルについてソーシャルメディア等を通じ意見を表明していきます。

2. スマート電気自動車の今後の普及活動を担うMBJとして、試乗体験リポーターから得た意見を踏まえて技術革新に役立てると共に、積極的に電気自動車のニュースや技術について情報発信を続け、体験できる機会を積極的に作っていきます。また、新しいライフスタイルを提案していきます。

3. 美しい地球環境を次世代に残すべく、日々の活動に「エコ」を強く意識していきます。
 
このサミットは、まだまだ小さな一歩に過ぎないかもしれません。ですが、自動車の未来にとっては、大変意義深い一歩になったのではないでしょうか。

(文、写真=チャーミー)