オーダーメイドのみで作られる、イギリスのスーツケースブランド『Williams British Handmade』のバッグは、どれもこれもがスタイリッシュでありながらとっても個性的な形をしています。カーブしているもの、馬蹄のかたちのようなもの、「一体なにを入れたらいいの?」と迷ってしまうような、機能性を無視した独自性がステキです。

個性的な外観とは裏腹に、製作過程は古くから用いられている伝統的なスタイルを取り入れているのも、「Williams British Handmade」の大きな特徴。レザーは最高級のものを使用しており、一針一針すべてが手作り。中に使用されているワイヤーも一流のメタルフレーム職人によって作られています。

バッグのデザインから製作まですべてに関わっているのが、デザイナーであるサラ・ウィリアムズ氏。ロンドン大学でファッションを学んだ彼女は、在学中にロンドンファッションウィークでデザイン賞を受賞した才女です。『Williams British Handmade』は昨年立ち上げられたばかりのまだまだ若いブランドですが、伝統的な職人の技術と革新的なデザイン性を融合したどこにもないスタイルが、世界中のマスコミやファッション業界から注目を集めているよう。

ブランドのモットーは、完全にオリジナルなアイテムを生産し、工芸品をファッションという形に変えて取り入れていくこと。職人の伝統的な技を用いることで、職人への評価を高め、そこにある多様性と技の保全に挑戦したいというのが、ウィリアム氏の意向です。

また、誰もが見たことのない個性的すぎるデザインは、その多くが画家であるサルバドール・ダリの作品からインスパイアされているものなのだそう。「機能性よりも高い芸術性を意識している」と公言するウィリアム氏は、ダリが表現し続けた超現実主義の世界観をファッションに取り入れて、カバンの新しい可能性を世界に示しました。

それにしてもこのバッグ、本当に変わった形ばかりです。空港でもすぐに自分のだとわかりそう。これからは、持ち物に合わせてバッグを選ぶのではなく、バッグに合わせて持ち物を選ぶという楽しみ方もアリなのではないでしょうか。

(文=田端あんじ)

参考元:williams-handmade.com(http://goo.gl/gdyck

▼馬蹄型のバッグを開くとこうなります

▼このバッグは、ダリの名作「溶融する時計」がモチーフなのだとか

▼ほかにもこんなに種類が!