先日、新宿NSビルで開催されたショコラの祭典『サロン・デュ・ショコラ2015』。当サイトでは、極貧の記者(私)が1000円1枚を握りしめ、高級ショコラを探す模様をお伝えしました。ツヤツヤと美味しそうに輝くショコラがズラリと並ぶなか、記者が「なんじゃ、こりゃーっ!」と、思わず二度見した衝撃のショコラがあったのです!
【トップにちょこんといるのは、セミ!? 】
フレデリック・アヴェッカー氏が手がけた「アソート タブレット シガル」。こちらのショコラ、トップにはなんと、カラフルなセミが飾られている!
夏になると、元気いっぱいに鳴いているのはオスのセミ。ショコラのてっぺんから、メスに向かって「おーい、俺を見てくれ〜っ」とアピールしているところを想像するとちょっと面白いですね。でも、どうしてセミがモチーフに選ばれたんでしょう? 日本人からすると、あまり食欲をそそるものではないような……。
この形になった理由を、店員さんに聞いてみました。
【フランスではセミは幸せのアイコン】
「シガル」とは、フランス語でセミの意味。南フランスのプロヴァンス地方では「セミがたくさん鳴くと、その年は良い年になる」と言われているのだそう。
平和のシンボルである「ハト」、幸運の「四ツ葉のクローバー」のように、セミはハッピーなシンボルとされているんですって!
【口に運ぶと幸せが訪れるよう、願いを込めて選ばれたモチーフ】
そして今回「サロン・デュ・ショコラ2015」に出店するにあたり、ショコラティエが「食べてくださる皆さんに、良いことがあるように」という願いを込めて考案したとのこと。初めは「食べ物に虫のモチーフ?」と驚いた記者でしたが、なんともステキな話ですよね。
【セミといえば夏、太陽、そして楽しいバカンス】
フランスとセミについてもう少し調べてみると、フランスでは、セミは「忍耐強い」「太陽の申し子」といったポジティブなイメージがあるのだそう。そして、セミが元気いっぱい鳴いている夏は、フランス人が大好きなバカンスの季節!
セミは生息地に北限があり、フランスでは南部にしかいない生き物。そのため、フランス北部、たとえばパリの人々がセミを見ると、太陽ギラギラの楽しいバカンスをイメージするんですって。
プロヴァンスには、セミをかたどったお土産がたくさんあって、旅行すると必ず一度は見かけるそう。日本の温泉まんじゅうみたいに、セミケーキや、セミクッキーがあるのかも……面白いですよね! セミショコラ、記者が「欲しい!」と思ったときには既に売り切れ。幸運のショコラ、次はいつ日本に来てくれるのかしら?
参照元:サロン・デュ・ショコラ、地球の歩き方、ぱくたそ
執筆:はちやまみどり©Pouch
▼東京のセミといえば「ミーンミンミン」南仏のセミは「ジジジ……」と鳴くそう。
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